二刀流スターの輝きが止まらない。

　現地時間10月４日（日本時間５日）、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は、敵地で行なわれたフィラデルフィア・フィリーズとのナ・リーグ地区シリーズ第１戦に「１番・投手兼指名打者」で先発出場。投手として６回３安打３失点、９三振２四死球と力投し、チームの勝利に貢献。ポストシーズン初登板で初勝利を挙げた。

　２回に無死一、二塁から６番のJT・リアルミュートに２点適時三塁打を浴びるなど、３点を先制されたが、以降は調子を取り戻してフィリーズ打線を翻弄する。

　特に１番～３番打者を圧倒。今季首位打者に輝いたトレイ・ターナー、本塁打王＆打点王を獲得したカイル・シュワーバー、MVP２度のブライス・ハーパーを、いずれも３打数無安打に封じた。
  　偉才の投球内容には、敵将も賛辞を惜しまない。試合後、フィリーズを率いるロブ・トムソン監督は、ドジャース専門メディア『Dodger Blue』などの取材に応じて「うちの上位打線を相手に見事な投球ぶりだ」とコメント。「多くの変化球を使い、速球も上手く散らしていた。今夜のオオタニが素晴らしい、脱帽だ」と賛辞を続けた。

　また、トムソン監督は自軍については「非常に厳しい敗戦だ」と悔しさをにじませ、「ただ、気持ちを切り替え、月曜日（第２戦）もまた戦わなければならない」と語る。「短いシリーズで、７試合制ではない」と続け、「この敗戦を忘れ、前に進む必要がある。このチームはそれが得意だ」と力を込めた。

　大谷は一方、打者としては４打席連続三振を喫するなど、４打数無安打、１四球に終わった。それでも大舞台でクオリティ・スタート（QS）を達成する勝負強さは、さすがとしか言いようがない。

構成●THE DIGEST編集部

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