指揮官の采配が物議を醸している。

　現地時間10月６日（日本時間７日）、ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希は、敵地シチズンズバンク・パークで行なわれたフィラデルフィア・フィリーズとのナ・リーグ地区シリーズ（NLDS、５試合制の３勝先取方式）第２戦に救援登板。９回２死一、三塁の場面から５番手としてマウンドに上がり、わずか２球で火消しに成功した。これで２試合連続セーブだ。
  　３点リードの９回、３番手ブレイク・トライネンが３連打を浴び、１点差に迫られたドジャースは、そこから４番手アレックス・ベシアが２死一、三塁までこぎ着けると、ここで佐々木が登場。首位打者のトレイ・ターナーを相手にまず内角スプリットで１ボール、そして２球目の内角直球で二ゴロに打ち取り、ドジャースに勝利をもたらした。

　試合後、ニューヨーク・メッツの元GM（ゼネラルマネージャー）で、現在MLBアナリストを務めるスティーブ・フィリップス氏は、MLB専門チャンネル『MLB Network』の番組に出演し、「トライネンの登板に驚いた」と反応。「ササキの投球は非常にいい。まだ彼をクローザーに指名していないが、彼をクローザーに指名すべきだ」と自身の見解を示している。

　さらに番組内では、「彼（佐々木）は準備万端だったと思う。トライネンに賭けるよりも、その方が賢明だ」と日本人ルーキーへの厚い信頼を強調。「トライネンには気の毒だ。彼はこれまで多くの重要な試合でセーブを挙げ、ポストシーズンでも重要なアウトを何度も取ってきたが、本調子ではない」と過去の功績を称える形で同情していた。

　采配に批判が寄せられているデーブ・ロバーツ監督。試合後、「ロウキの起用は考えた。でも彼は短期間で続けて投げることに慣れていない。トライネンには、これまでポストシーズンで何度も重要な場面を切り抜けてきた経験がある。だから自信を持って送り出した」と説明しているが、その采配が最善だったかどうかについては、見解が分かれているようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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