まさかの幕切れだった。

　ロサンゼルス・ドジャースは現地10月９日、フィラデルフィア・フィリーズとの地区シリーズ第４戦に延長11回の激戦の末、２－１でサヨナラ勝利。２年連続のリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。

　試合は両軍投手の好投で１－１とロースコアで延長に突入。８回からのロングリリーフとなったドジャース３番手佐々木朗希とアレックス・ベシアが11回まで無失点とサヨナラ勝利へ望みをつないだ。

　対するフィリーズは４番手ヘスス・ルザードが好投し11回２死まで失点を許さず。しかし11回２死一、三塁となったところで５番手オリオン・カーケリングに交代。キケ・ヘルナンデスに四球を投じて２死満塁とすると、ポストシーズン24打数１安打と絶不調だったアンディ・パヘスは投手前に平凡なゴロを転がしたため、攻撃終了かに見えた。
  　しかし打球を弾き、慌てて捕球したカーケリングは、JT・リアルミュート捕手が一塁を指さしているにもかかわらず本塁へ送球。その球は無情にも逸れ、リアルミュートのミットには収まらず。キム・ヘソンが本塁生還を果たし、フィリーズの地区シリーズ敗退が決まった。

　サヨナラ負けが決まった後、マウンド前で膝に両手を置きうなだれるカーケリング。失意の24歳右腕にリアルミュートらが歩み寄り、励ましの言葉をかける一幕も。歓喜するドジャースの姿をダグアウトから見つめ、頭を抱えるカーケリングにフィリーズの選手らが肩に手を置き、気遣う場面もあった。

　手に汗握る熱戦の予想だにしない決着にさまざまなコメントが上がっている。

「どんな形でも、ドジャース全員の総力でもぎ取った１勝！」
「三振しなかったパヘスのおかげだな、打てば何か起こる」
「ドジャース、この勝ち方は...良い試合だけど、カーケリングがちょっとかわいそうすぎ」
「戦力が拮抗してるからこそ、いかにミスしないかがものすごく重要だよね」
「強いチームは底力出すよね」
「世界最高峰のMLB選手と言えどこの舞台では緊張と恐怖に押しつぶされてしまうのか」
「カーケリング気の毒すぎて心痛い。まじでいい試合すぎた」
「カーケリングの心中を思うとしんどいところはあるけど、ギリギリまで拮抗した総力戦の幕切れとしてはお似合いなのかもしれない」

　ドジャースは日本時間14日、地区シリーズを戦っているミルウォーキー・ブルワーズ（２勝）とシカゴ・カブス（１勝）の勝者とリーグ優勝決定シリーズ第１戦を戦う。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】まさかの幕切れ...投手の悪送球でドジャースがサヨナラ勝利！