現地10月９日、ロサンゼルス・ドジャースは本拠地でフィラデルフィア・フィリーズとの地区シリーズ第４戦に臨み、延長11回に２対１でサヨナラ勝ち。３勝１敗でリーグ優勝決定シリーズに進出した。１対１の同点で迎えた８回からは、佐々木朗希が登板。３イニングを投げ、ひとりも走者を出さないパーフェクト投球をみせた。

　まさに“シン大魔神”だ。１点を争う緊迫した展開で８回からマウンドに上がった佐々木は先頭のカイル・シュワーバーを159キロの直球でまず右飛。続くブライス・ハーパーをスプリットで攻めて三飛。アレク・ボームを初球162キロの直球で内野ゴロに打ち取った。

　９回も続投した佐々木は先頭のブランドン・マーシュを二ゴロ、J.T.リアルミュートを空振り三振、マックス・ケプラーを三飛に仕留め安定のピッチングを披露した。

　１対１のままスコアは動かず延長戦に突入した10回のマウンドでも佐々木は仁王立ち。先頭のニック・カステラノス を直球とスプリットで追い込み三ゴロ、続くブライソン・ストットを159キロの直球で見逃し三振。最後はリーグ首位打者のトレイ・ターナーをフルカウントから160キロの直球で右直とした。

　フィリーズ強力打線に３イニング36球を投げ無安打無四球、２奪三振と完璧なピッチングだった佐々木。本拠地ドジャー・スタジアムは「ロウキ！ロウキ！」の大合唱で若き剛腕を称えた。
  　完全無双の佐々木については米識者から絶賛のコメントが届いている。米放送局『Fox Sports』のアナリスト、ベン・バーランダー氏は「ロウキ・ササキは今夜、驚異的だった。９人連続アウト。彼は完全に球場を支配した」とそのピッチングに脱帽した。

　他にも米全国紙『USA Today』の重鎮記者のボブ・ナイチンゲール氏は試合後に自身のXを更新。「わずか３週間前までマイナーにいた投手が、フィリーズの打者９人を相手に力強いボールを投げた。ロウキ・ササキは９人をすべて打ち取った。ドジャースは完璧な抑え投手を得た」と投稿。ドジャースに誕生した鉄壁のクローザーを称えた。

　ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は試合後の会見で「ロウキの貢献は言葉で言い尽くせないほどだ」と手放しで激賞。もはやドジャースのブルペンに必要不可欠な存在だと強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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