ポストシーズン10試合で9勝1敗とロサンゼルス・ドジャースは、圧倒的な強さで勝ち上がっている。ブレイク・スネル、山本由伸、タイラー・グラスノーの先発陣が好投し、スター選手揃いの打線も好調。ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第4戦では、先発した大谷翔平が6回無失点、10奪三振に加え、さらに打者として3本塁打と、メジャー史上初の偉業を達成した。
そんなドジャースにあって、ひっそりとメジャー記録を達成していた選手がいた。決して大谷のような華々しいものではない。「ポストシーズンで歴史を作っているドジャースの選手は、大谷だけではない。その功績は、明らかに控えめなもの」と地元紙『Los Angeles Times』が報道。その選手とはジャスティン・ディーン。ポストシーズンでまだ1度も打席に入っていない28歳の外野手が成し遂げたのは、「ポストシーズン10試合に出場しながら、1度も打席に入っていない」記録で、メジャートップとなったのだ。
「大谷と同様、ディーンもプレーオフ全10試合に出場している。しかし、大谷とは異なり、文字通り一度もバットを振っていない。出場したのは代走や守備要員として。打席が回ってきた時は代打が送られた。ディーン以前に、ポストシーズン10試合に出場しながら、打席に立たなかった選手は存在しなかった。もしワールドシリーズのメンバーに選ばれたら、この記録をさらに伸ばす可能性がある。大谷ほどではないが、それでも記録なのだ」
ディーン以前の記録保持者は、1996年にニューヨーク・ヤンキースでポストシーズンに出場したアンディ・フォックス。当時の記録は8試合出場・0打席だった。同紙はフォックスに直撃し、ディーンの記録について聞いた。
ペンシルベニア州アルトゥーナでパイレーツ傘下2Aチームを指揮するフォックスは、「優勝するにはチーム全員の力が必要なんだ」と返答。「単にロースターを埋めるだけじゃない。ディーンの役割は小さいかもしれないが、成功に貢献している。だから彼にはこう言いたいね。“君には大事な役割がある。大谷と同じくらい重要なことを成し遂げる瞬間が来るかもしれないぞ”ってね」とエールを送った。
今ポストシーズンでディーンは、フィラデルフィア・フィリーズとの地区シリーズ第4戦の7回に代走で出場して貴重な同点のホームを踏み、NLCS第4戦ではテオスカー・ヘルナンデスの代走として出場して盗塁を成功。中堅手として5度の守備機会を難なくこなしている。
ディーンについてデーブ・ロバーツ監督は、「中堅手として非常に優れたスキルを持っている。彼を外野に置くことで、外野全体の守備力が向上すると感じる。彼の役割は明確で、チームの守備を底上げしてくれる存在だ」と評価した。
同紙は、「そのロバーツ監督自身も現役時代、同じような経験をしている。レッドソックスの選手として出場した2004年のポストシーズンで3試合に出場したが、打席に立つことはなかった。しかし、ア・リーグ優勝決定シリーズ第4戦で決めたロバーツの盗塁が試合とシリーズの流れを変え、その10日後にボストンはワールドシリーズ制覇を果たした」と振り返った。
2004年にロバーツ監督が成功させた盗塁は、“メジャー史上最も価値のある盗塁”とも言われている。ニューヨーク・ヤンキース相手に0勝3敗と崖っぷちの状況で迎えた第4戦、3対4とリードを許していた9回に代走で登場すると、厳しいマークを受けながら盗塁に成功。後続打者の安打で一気に生還して見せた。これで同点に追いついたレッドソックスが延長サヨナラ勝ち。0勝3敗からの4連勝でヤンキースを倒したレッドソックスは、勢いに乗ったままワールドシリーズでセントルイス・カーディナルスに4連勝し、ロバーツ監督の盗塁をきっかけに世界一まで上り詰めた。
当時を振り返ったロバーツ監督は、「あの時の私には明確な役割があった。そして彼(ディーン)にも明確な役割がある」と語ったように、2004年のポストシーズンの自身をディーンに重ね合わせているかのようだった。そのディーン本人も自らの役割を受け入れている。「打つのは好きだけど、与えられた自分の役割をこなすだけ。俺は自分の仕事をまっとうする」と前を向く。
現地10月24日(日本時間25日)に幕を開けるトロント・ブルージェイズとのワールドシリーズで、大谷やムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、ウィル・スミス、テオスカー・ヘルナンデスら主力が注目を集めるなか、控えのディーンはいつ、どんな場面で登場し、どんなプレーを見せてくれるのか。“出場しながら打席に立たないポストシーズンの試合数記録”の更新もあるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】ロバーツ監督が現役時代に成功させた“メジャー史上最も価値のある盗塁”!
そんなドジャースにあって、ひっそりとメジャー記録を達成していた選手がいた。決して大谷のような華々しいものではない。「ポストシーズンで歴史を作っているドジャースの選手は、大谷だけではない。その功績は、明らかに控えめなもの」と地元紙『Los Angeles Times』が報道。その選手とはジャスティン・ディーン。ポストシーズンでまだ1度も打席に入っていない28歳の外野手が成し遂げたのは、「ポストシーズン10試合に出場しながら、1度も打席に入っていない」記録で、メジャートップとなったのだ。
「大谷と同様、ディーンもプレーオフ全10試合に出場している。しかし、大谷とは異なり、文字通り一度もバットを振っていない。出場したのは代走や守備要員として。打席が回ってきた時は代打が送られた。ディーン以前に、ポストシーズン10試合に出場しながら、打席に立たなかった選手は存在しなかった。もしワールドシリーズのメンバーに選ばれたら、この記録をさらに伸ばす可能性がある。大谷ほどではないが、それでも記録なのだ」
ディーン以前の記録保持者は、1996年にニューヨーク・ヤンキースでポストシーズンに出場したアンディ・フォックス。当時の記録は8試合出場・0打席だった。同紙はフォックスに直撃し、ディーンの記録について聞いた。
ペンシルベニア州アルトゥーナでパイレーツ傘下2Aチームを指揮するフォックスは、「優勝するにはチーム全員の力が必要なんだ」と返答。「単にロースターを埋めるだけじゃない。ディーンの役割は小さいかもしれないが、成功に貢献している。だから彼にはこう言いたいね。“君には大事な役割がある。大谷と同じくらい重要なことを成し遂げる瞬間が来るかもしれないぞ”ってね」とエールを送った。
今ポストシーズンでディーンは、フィラデルフィア・フィリーズとの地区シリーズ第4戦の7回に代走で出場して貴重な同点のホームを踏み、NLCS第4戦ではテオスカー・ヘルナンデスの代走として出場して盗塁を成功。中堅手として5度の守備機会を難なくこなしている。
ディーンについてデーブ・ロバーツ監督は、「中堅手として非常に優れたスキルを持っている。彼を外野に置くことで、外野全体の守備力が向上すると感じる。彼の役割は明確で、チームの守備を底上げしてくれる存在だ」と評価した。
同紙は、「そのロバーツ監督自身も現役時代、同じような経験をしている。レッドソックスの選手として出場した2004年のポストシーズンで3試合に出場したが、打席に立つことはなかった。しかし、ア・リーグ優勝決定シリーズ第4戦で決めたロバーツの盗塁が試合とシリーズの流れを変え、その10日後にボストンはワールドシリーズ制覇を果たした」と振り返った。
2004年にロバーツ監督が成功させた盗塁は、“メジャー史上最も価値のある盗塁”とも言われている。ニューヨーク・ヤンキース相手に0勝3敗と崖っぷちの状況で迎えた第4戦、3対4とリードを許していた9回に代走で登場すると、厳しいマークを受けながら盗塁に成功。後続打者の安打で一気に生還して見せた。これで同点に追いついたレッドソックスが延長サヨナラ勝ち。0勝3敗からの4連勝でヤンキースを倒したレッドソックスは、勢いに乗ったままワールドシリーズでセントルイス・カーディナルスに4連勝し、ロバーツ監督の盗塁をきっかけに世界一まで上り詰めた。
当時を振り返ったロバーツ監督は、「あの時の私には明確な役割があった。そして彼(ディーン)にも明確な役割がある」と語ったように、2004年のポストシーズンの自身をディーンに重ね合わせているかのようだった。そのディーン本人も自らの役割を受け入れている。「打つのは好きだけど、与えられた自分の役割をこなすだけ。俺は自分の仕事をまっとうする」と前を向く。
現地10月24日(日本時間25日)に幕を開けるトロント・ブルージェイズとのワールドシリーズで、大谷やムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、ウィル・スミス、テオスカー・ヘルナンデスら主力が注目を集めるなか、控えのディーンはいつ、どんな場面で登場し、どんなプレーを見せてくれるのか。“出場しながら打席に立たないポストシーズンの試合数記録”の更新もあるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】ロバーツ監督が現役時代に成功させた“メジャー史上最も価値のある盗塁”!
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