「神がかったような存在の大谷翔平も"人間"だ。ドジャースは新たなヒーローを切実に必要としている」

　ロサンゼルス・ドジャースが２対６でトロント・ブルージェイズに敗れたワールドシリーズ第４戦を報じる記事で、米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者は、真っ先に大谷翔平に触れた。

「この試合は、ドジャースが待ち望んでいた一戦だった。大谷はスーパーマンのマントを羽織り、投手としてノーヒットノーランを達成し、打者としてホームランを４本放ち、ドジャースをワールドシリーズ連覇の目前まで導くと、誰もが思っていた」

「前日の18イニングの激闘で記録的な活躍――２本塁打、２二塁打、４敬遠、１四球――を見せ、疲労困憊にもかかわらず、第４戦でもふたたびドジャー・スタジアムの大観衆を魅了してると誰もが信じていた。しかし、実際には、人間らしい姿を見せてくれた」

　第４戦に先発した大谷は７回途中、93球、被安打６、被本塁打１、６奪三振、１四球、４失点。打者としては３打数無安打、２三振、１四球の成績だった。

「大谷についてデーブ・ロバーツ監督はこう言った。"彼が打席に立つたびに、素晴らしいことが起きると期待してしまう。それはおそらく不公平なくらいにね。ただ、大谷も人間だ。投手としてのエネルギーも使う。相手はいいボールを投げていた。バックドアのカッターやブレーキングボールで追い込まれた場面もあった"」

　第４戦でドジャースは２点しか奪えなかった。「前日の疲労を言い訳にしても許されるのは大谷だけ。ワールドシリーズ記録の９出塁をした翌日に投打で出場したからだ。その大谷は"９回までいける"と指揮官を説得しようとしたほど、元気だった」とナイチンゲール記者は記している。

  　ドジャースの課題は打撃力だ。ナイチンゲール記者は、両チームの得点力に言及。「今ポストシーズンで、フィラデルフィア・フィリーズと対戦した地区シリーズからの12試合で奪った合計得点は45点で、１試合平均3.75得点。一方のブルージェイズは地区シリーズからの15試合の合計得点は94点で、１試合平均6.26点。明らかな差がある」とし、「ドジャースは投手の力で勝ち上がり、攻撃力のほとんどは大谷がカバーしてきた」と説明した。

「今ポストシーズンのドジャースで唯一、素晴らしい成績を残しているのは大谷だ。８本塁打、OPS1.182という数字がそれを示している。大谷が打てなければ、ドジャースは勝てない。しかし、頼みの綱の大谷が疲れた場合、ほかの誰かがヒーローにならなければいけない」

　ロバーツ監督は第５戦に向けて、先発メンバーの変更を示唆した。ナイチンゲール記者も「勝つためには、攻撃陣が打たなければいけない。時間は限られている。第４戦で分かったように、大谷がひとりでチームを救えるわけではない」と主張している。

　はたして29日（日本時間30日）の第５戦で、誰がドジャースのヒーローになるのか。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】大谷翔平の妻、田中真美子が輝いた"現役バスケ選手時代"を厳選フォトで一挙紹介！ 貴重なショートカット時代も


【画像】大谷真美子さんら世界の美女がずらり！ 常勝軍団ドジャースの名手たを支える"ゴージャスでセレブな妻＆パートナー"を一挙紹介！


【画像】大谷翔平＆真美子夫妻の"仲睦まじいツーショット"写真を厳選してお届け！ 愛犬デコピンも登場