ロサンゼルス・ドジャースは今シーズン、ワールドシリーズ3連覇という歴史的偉業に挑んだが、ミルウォーキー・ブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズに敗れ、夢は叶わなかった。しかしこの敗退が、長期的にはドジャースにとって"救い"になり得るという見方が浮上している。
今季のポストシーズンで際立ったのは、低予算球団の躍進だ。スポーツ契約情報サイト『Spotrac』によると、MLBの平均チーム年俸は約1億8200万ドル(約288億円)に達する中、ブルワーズは1億4620万ドル(約231億円)で19位にとどまる。
さらに、ブルワーズだけでなく現在残っている3チームはいずれも年俸総額下位チームだ。ア・リーグ優勝決定シリーズでは、年俸総額9600万ドル以下、リーグ最低のタンパベイ・レイズとクリーブランド・ガーディアンズが争っている。
一方で、支出額上位10チームのうち8チームはポストシーズン進出を果たしたものの、地区シリーズ(LDS)まで勝ち上がったのは、ドジャース、ニューヨーク・ヤンキース、アトランタ・ブレーブス、サンディエゴ・パドレスの4チームのみだ。
MLBでは長年、戦力均衡を理由にサラリーキャップ導入を求める声がある。だが今季の結果は、その論拠を揺るがしかねないと米スポーツ専門メディア『Fan Sided』は主張する。低予算球団がリーグを席巻している中では、「なぜキャップが必要なのか」という疑問が生まれる可能性があるからだ。
同メディアは、「そもそも"カネで優勝を買える"という発想自体が幻想であり、ドジャースの成功は、選手育成の質によって支えられている部分も少なからずある」と言及。オールスター三塁手のマックス・マンシーは2012年にアスレティックスから5巡目指名を受けた選手であり、先発左腕ジャスティン・ロブレスキーは2021年ドラフトの11巡目指名という経歴を持つ。
また、仮にMLBがサラリーキャップを導入したとしても、ドジャースが競争力を失うとは限らないと指摘する。ほか強豪チームがキャップ制度下でも継続的に優勝争いを繰り広げてきた歴史を考えれば、制度よりも組織力が物をいうのは明らかだという。
球団初の3連覇を狙ったドジャースにとって今季の敗退は痛恨だ。しかし、その敗北がサラリーキャップ論議の流れを変え、ドジャースが「キャップありき」の体制構築を急がずに済む環境を生み出しつつある。皮肉なことに、ブルワーズがドジャースに施した"引導"が、ドジャース王朝の長期存続を助けることになるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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今季のポストシーズンで際立ったのは、低予算球団の躍進だ。スポーツ契約情報サイト『Spotrac』によると、MLBの平均チーム年俸は約1億8200万ドル(約288億円)に達する中、ブルワーズは1億4620万ドル(約231億円)で19位にとどまる。
さらに、ブルワーズだけでなく現在残っている3チームはいずれも年俸総額下位チームだ。ア・リーグ優勝決定シリーズでは、年俸総額9600万ドル以下、リーグ最低のタンパベイ・レイズとクリーブランド・ガーディアンズが争っている。
一方で、支出額上位10チームのうち8チームはポストシーズン進出を果たしたものの、地区シリーズ(LDS)まで勝ち上がったのは、ドジャース、ニューヨーク・ヤンキース、アトランタ・ブレーブス、サンディエゴ・パドレスの4チームのみだ。
MLBでは長年、戦力均衡を理由にサラリーキャップ導入を求める声がある。だが今季の結果は、その論拠を揺るがしかねないと米スポーツ専門メディア『Fan Sided』は主張する。低予算球団がリーグを席巻している中では、「なぜキャップが必要なのか」という疑問が生まれる可能性があるからだ。
同メディアは、「そもそも"カネで優勝を買える"という発想自体が幻想であり、ドジャースの成功は、選手育成の質によって支えられている部分も少なからずある」と言及。オールスター三塁手のマックス・マンシーは2012年にアスレティックスから5巡目指名を受けた選手であり、先発左腕ジャスティン・ロブレスキーは2021年ドラフトの11巡目指名という経歴を持つ。
また、仮にMLBがサラリーキャップを導入したとしても、ドジャースが競争力を失うとは限らないと指摘する。ほか強豪チームがキャップ制度下でも継続的に優勝争いを繰り広げてきた歴史を考えれば、制度よりも組織力が物をいうのは明らかだという。
球団初の3連覇を狙ったドジャースにとって今季の敗退は痛恨だ。しかし、その敗北がサラリーキャップ論議の流れを変え、ドジャースが「キャップありき」の体制構築を急がずに済む環境を生み出しつつある。皮肉なことに、ブルワーズがドジャースに施した"引導"が、ドジャース王朝の長期存続を助けることになるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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