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MLB

【MLB今日は何の日】ヤンキースが初めて背番号を着用。スーパースター2人の背番号はのちに欠番に

2020.04.18

ゲーリッグ(左)の背番号4は39年、ルース(右)の背番号3は48年に、それぞれヤンキースの永久欠番に指定された。(C)Getty Images

ゲーリッグ(左)の背番号4は39年、ルース(右)の背番号3は48年に、それぞれヤンキースの永久欠番に指定された。(C)Getty Images

 野球には背番号が不可欠だ。イチローの51や松井秀喜の55のように、その選手を象徴する「もう一つの顔」と言ってもよく、遠くからでもそれを着けているのが誰か一目でわかる。だが、この背番号がMLBで正式に採用されたのは1929年のこと。そして4月18日、ニューヨーク・ヤンキースが球団史上初めて背番号のついたユニフォームを着用した。

 誤解がないように言っておくと、歴史上初めて背番号を使用したのはヤンキースではない。ヤンキースだけでなく、クリーブランド・インディアンスもこの年、(ホームの試合に限ってだが)背番号のついたユニフォームを着用することを決めていたのである。

 そしてこの年の開幕戦は、両チームとも4月16日に予定されていた。もちろんヤンキースもこの日に背番号を披露するはずだったが、あいにく試合は雨で中止。一方のインディアンスは本拠地リーグ・パークで予定通り試合を行ったので、史上初めて背番号を着用して試合を行った球団はインディアンスということになる。
 
 にもかかわらず、「史上初めて背番号を使用したのはヤンキース」という誤解が一般的に広く信じられているのは、おそらく当時のヤンキースにベーブ・ルース、そしてルー・ゲーリッグという、史上有数のスーパースターが2人も在籍していたからだ。この年からルースは3番、ゲーリッグは4番を着用し、のちにこの2つの番号はヤンキースの永久欠番に指定されている。

 初めて背番号を使用した18日の対ボストン・レッドソックス戦、ヤンキースは以下の先発メンバーで試合に臨んだ。

1(中)アール・コームズ
2(三)マーク・コーニグ
3(右)ベーブ・ルース
4(一)ルー・ゲーリッグ
5(左)ボブ・ミューゼル
6(二)トニー・ラゼリ
7(遊)レオ・ドローチャー
8(捕)ジョニー・グラボウスキー
9(投)ジョージ・ピップグラス

 勘の良い人はすでにお気づきだろう。ルースの背番号は3番、ゲーリッグは4番。そう、各選手の背番号は打順に準じている。選手の希望などによって決められるようになるのは、もっと後のことだ。ともあれこの試合はルースとゲーリッグが揃ってホームランを放ち、ヤンキースも7対3で快勝した。

 ちなみにヤンキースでは、ルースとゲーリッグをはじめ実に23人もの選手が永久欠番として顕彰されている。これはもちろん30球団中最多の数字。2017年にデレク・ジーターの2が永久欠番に指定されたことで、1から10はすべて永久欠番となった。

 永久欠番の多さは、ヤンキースが数多くのスーパースターや名将を輩出してきたことを示している。これらの番号は、ヤンキースが強さと伝統を兼ね備えた名門である証として、ヤンキー・スタジアム内のモニュメント・パークに飾られている。

構成●スラッガー編集部

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