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プロ野球

【オリックスの2020年を左右する3つのポイント】超大物助っ人ジョーンズは活躍できる? 3年目のドラ1・田嶋のブレイクにも期待

藤原彬

2020.06.17

やはり気になるのはジョーンズが活躍できるかどうか。メジャー通算282本塁打、ゴールドグラブ4度の実力を発揮できるか。写真:滝川敏之

やはり気になるのはジョーンズが活躍できるかどうか。メジャー通算282本塁打、ゴールドグラブ4度の実力を発揮できるか。写真:滝川敏之

 どんなチームも未知数の要素を抱えてシーズンを迎えるもの。2020年のオリックスの成否を左右するであろう3つの要素を分析してみよう。

●1 大物助っ人ジョーンズの実力は?
 昨年との最も大きな違いは超大物助っ人ジョーンズの加入に尽きる。4番としてメジャー通算282本塁打の打力を発揮すれば、前を打つ吉田正尚の孤立も防ぐ相乗効果が期待できる。ただ、春のオープン戦では打率1割、練習試合でも.120と調子は上がっておらず、守備でも平凡な打球を落とす場面があった。ベテランならではのスロースタートならいいのだが、一方では年齢的な衰えへの懸念もある。メジャーでは毎年、安定した成績を残すことで知られていたが、現時点では振れ幅がどちらに傾くか、蓋を開けてみなければ分からない状況だ。
 
●2 テーブルセッターの出塁率向上
 ポイントゲッターもさることながら、積年の課題であるテーブルセッターの確立もリーグ最低の得点力向上のカギとなる。昨季、最も多く1番を務めた福田周平は出塁率.342、30盗塁と及第点の働きだったが、右人差し指を骨折して出遅れ。練習試合では大城滉二とT-岡田、T-岡田と新外国人のロドリゲスが1、2番を組むことが多かった。近年は機動力に注力しながら得点力向上には結び付かなかっただけに、パワーヒッターを1、2番に据える策は、チームが掲げる「超革新系」最大の売り物になるかもしれない。特に復活を期すT-岡田は17年にリーグ2位の83四球を選ぶなどじっくりボールを見るタイプで、俊足の選手と組んでも相性は悪くなさそうだ。

●3 元ドラフト1位左腕・田嶋の本格化
 田嶋大樹にとって、3年目の今季は真価が問われるシーズンだ。ドラフト1位の鳴り物入りで入団した新人年は順調に白星を積み重ねたが、左ヒジを故障。その影響もあり、2年目の昨季も消化不良に終わった。本人も3年目に強い気持ちで臨んでいるが、一方で故障から復帰して野球が「面白い」ことに気付いたと語るなど、いい意味での心境の変化もあるようだ。速球も変化球も一級品であることは証明済みだが、力で抑え込もうと一本調子になり、四球が絡んで崩れる試合がこれまでは少なくなかった。山本由伸、山岡泰輔の先発二枚看板が「三本柱」にグレードアップすれば、チームの上位進出も夢ではない。まずは開幕2戦目の登板でしっかり結果を残したい。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『スラッガー』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

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