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プロ野球

【パ・リーグ6球団のニューカマー】Aクラスには主力を“超える”新戦力が台頭。オリ・太田椋は打線に厚みを与える存在!?

氏原英明

2020.07.22

今季のブレイクNo.1栗原(右)、オリックスの救世主として期待される太田(左上)、森原(左下)も守護神として素晴らしい働きを見せる。写真:徳原隆元(浅村)、田口有史(栗原)、滝川敏之(太田)

今季のブレイクNo.1栗原(右)、オリックスの救世主として期待される太田(左上)、森原(左下)も守護神として素晴らしい働きを見せる。写真:徳原隆元(浅村)、田口有史(栗原)、滝川敏之(太田)

 開幕から1ヵ月が経ち、レギュラーポジションを争う動きが激化している。失っていく者がいる一方で、勝ち取っていく者が出てきて、チームに新たな風を吹き込んでいるのだ。

 リーグ3連覇を狙う西武は、秋山翔吾のメジャー移籍で空席となっていた「1番打者」が開幕前から焦点となっていた。新リードオフの筆頭候補に挙げられていた金子侑司が開幕前から波に乗れず、首痛もあって現在はファーム落ちしている。1月のスタメン予想でも「金子は厳しい」と指摘したが、案の定だった。結局、開幕は練習試合で好調だった新外国人スパンジェンバーグが務めたが、ボールの見極めに問題を抱え、今は下位打線に降格している。

 そんな状況にあって抜け出してきたのが、高卒4年目の鈴木将平だった。開幕当初は売り出し中の川越誠司と出場機会を分け合っていたが、結果を残していくと、7月10日から1番に定着。今後、壁にぶつかる時も来るだろうが、鉄板だった外野のレギュラー陣の一角に割って入ったことで、チームに刺激が入ったことは間違いない。
 
 ソフトバンクは毎年のように日本一を争う一方で選手に負担が重なり、故障者が後を絶たない。その分、イキのいい若手が見られるワクワク感もある。

 その中で、なかなか固定されなかったのがリードオフだった。かつては柳田悠岐が務めたこともあったが、毎年のように入れ替わっている。今季は上林誠知、牧原大成などが候補に上がっていたが、いざ蓋を開けてみると6年目の栗原陵矢がリードオフに定着しつつある。

 高校2年春の甲子園で大型捕手として名を上げ、九州国際大付高の清水優心(現・日本ハム)と評価を二分してきた。そしてソフトバンクは、インサイドワークの良さとシュアなバッティングに秀でる栗原を見出した。身体はそれほど大きくないものの、左右に打ち分けるバッティングセンス、読みの深さは捕手出身を感じさせる。甲斐拓也がいるために現在のポジションは一塁、レフトを中心に活躍を続けている。

 下馬評通りに勝利を重ねて首位を走る楽天は、打線の充実度、クローザーの安定が挙げられる。存在感を見せつけているのが2番・鈴木大地と4番・浅村栄斗だ。鈴木は小技の2番ではなく、つなぎも決定打も出せる好打者ぶりを発揮。得点圏打率は4割以上をマークし、打点数は浅村に次ぐチーム2位だ。

 4番の浅村は12球団最速で2ケタ本塁打に到達。三冠王を狙える勢いで打ちまくっており、MVPの最有力候補と言っていいだろう。石井一久GMが過去2年、積極的に動くFA補強が実ってきているのは間違いない。

 一方、投手陣は松井裕樹のつまずきを除いては、ほぼ順当に進んでいる。そして、松井の先発転向の中で圧倒的な存在感を見せているのが、クローザーを務める森原康平だ。昨季は65試合に登板してチーム最多の33ホールドをマークした。持ち味は左右関係なく抑えられるところで、安定感のある投球フォームから154キロのストレートとフォーク、スライダーをコントロールよく投げ込んで三振を多く奪う。9試合に投げて1勝、2ホールド、4セーブ。防御率は0.00と無失点ピッチングを続けている。
 

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