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菅野智之争奪戦から“撤退”のレッドソックスは「スガノの要求額は適切でない」と悲観模様

THE DIGEST編集部

2021.01.07

菅野のポスティング期限が迫る中、多くの球団が撤退模様。その理由は値段の高さのようだ。写真:田口有史

 ポスティングシステムの交渉期限が7日(日本時間8日)に迫っている菅野智之(巨人)。しかしここにきて、各球団が"撤退"していると報じられている。

 昨年12月上旬段階では、10球団近くが菅野に関心を持っていると言われていた。しかし、争奪戦の最中で候補は絞られていき、本命ニューヨーク・メッツのほか、トロント・ブルージェイズ、ボストン・レッドソックス、サンフランシスコ・ジャイアンツ、サンディエゴ・パドレス、テキサス・レンジャーズの6球団が有力と目された。しかし、パドレスがダルビッシュ有やブレイク・スネルをトレード補強したことで外れ、レンジャーズは菅野と同じくポスティングの有原航平を獲得して候補から消えた。

 そして年明け、何と本命と目されたメッツが争奪戦から降りることが報じられると、次いでレッドソックス、ジャイアンツも撤退模様と言われ始めている。果たしてその理由は、「菅野の値段」だという。
 
 現地メディア『ファンサイテッド』のレッドソックス番、ブレンダン・ミッツァーラ記者は菅野争奪戦から同球団が撤退したことを報じた記事の見出しで端的にこう述べた。「レッドソックスは、トモユキ・スガノの要求額は適切でないと考えたようだ」。氏いわく、レッドソックス含めメッツやジャイアンツが菅野サイドにどんな条件を望んでいるのかを尋ねた際、「チームのロースターに右の先発投手を加えたいチームにとって、その要求額はあまりに高かった」という。

 レッドソックスはメジャーきっての金満球団の一つではあるが、昨年は再建に踏み切って主力を放出。膨らんだ総年俸を一気に減らし、ドラフト指名権や追徴の対象となる戦力均衡税のラインを下回ったばかり。そんな財政状況も考えると、「高額契約の選手を新たに加えて、予算を圧迫させるほど愚かではない」とはミッツァーラ記者の言葉だ。

 果たして菅野の要求額は、スポーツメディア『ジ・アスレティック』によると、2018年オフに西武からシアトル・マリナーズに移籍した菊池雄星の4年5600万ドル(約57億7000万円)前後と言われている。コロナ禍が直撃して相当に動きの鈍いストーブリーグということもあり、菅野サイドが求めているとされるこの契約はなかなか"強気"な設定だ。

 菅野の契約は明日までにまとまるのか。それとも巨人残留か。タイムリミットはすぐそこに迫っている。

構成●THE DIGEST編集部
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