プロ野球

「意味のあるタイミング」8年ぶりに楽天復帰のマー君が入団会見。NPB復帰の決断に至った思いを語る

SLUGGER編集部

2021.01.30

会見では笑顔を見せつつも、「日本一」という言葉をかなり語気を強めて語った田中(写真)。楽天日本一への“最後のピース”となる期待は大きい。写真:金子拓弥(THE DIGEST編集部)

 メジャーから8年ぶりに楽天へ復帰することとなった田中将大が30日、東京都内で入団会見を行い、石井一久GM兼監督や三木谷浩史オーナー、立花陽三オーナー代行も同席する中、再び日本でプレーする決断に至った思いを語った。

 まずは楽天に復帰する心境について「日本のファンの前で投げられることにとてもワクワクしている。7年間日本を離れていたので、成長した姿を見せたい」と、力強く語った田中。今回の決断には、やはり東日本大震災から10年ということも影響したという。「初めてFAになってチームを選べる立場になったが、自分にとって意味のあるタイミングだと思った」と復帰を決断した理由を語った。
 
 FAになった当初は「ヤンキースと再契約してプレーしたいという思いがあった」という田中。だが、交渉の中で「別々の道を歩まなければならない」とかなり早い段階で感じたという。他のメジャー球団から"大きなオファー"ももらい、これまでにないくらい悩んだというが、最終的には日本のファンの前で投げたいという思いから、楽天復帰を決断した。実は以前から「キャリアの晩年ではなく、いいタイミングで日本へ戻ってきてバリバリ投げたい」という思いも持っており、それも楽天復帰への後押しになったとみられる。

 2年契約だが、今シーズン終了後のオプトアウトも契約には含まれている。2022年のMLB復帰については「まだ分からない」としつつも、「アメリカでやり残したことがある」とも語っており、将来的なメジャー再挑戦の可能性もほのめかした。

 だが今季、まずは「日本一に向けて全力で戦う」と、頂点へ強い意欲を見せた田中。メジャー挑戦直前の13年には、空前絶後の24勝無敗の大活躍で、球団を史上初の日本一へ導いた田中が、楽天にとっても8年ぶり2度目の栄冠をもたらすことができるだろうか。

構成●SLUGGER編集部