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プロ野球

「確実にステップアップ」田中将大が2度目の実戦に手応え! ヤクルト村上は「迫力があった。近く見えた」と感想

井上尚子

2021.02.27

土曜日、楽天の田中将が2度目の実戦登板に臨んだ。写真:井上尚子

土曜日、楽天の田中将が2度目の実戦登板に臨んだ。写真:井上尚子

 ネット裏の席では、ヤクルトの奥川恭伸もマウンドに熱視線を向けていた。

 楽天に復帰してから2試合目となる実戦登板。ANA BALL PARK浦添で行われた練習試合に、田中将大が先発のマウンドに上った。

 試合前にはゆっくりと確かめるようにキャッチボールをし、ブルペンのピッチングの際も右打者・左打者と打席に立ってもらって丁寧に投げ込んだ。「(ヤクルトの)バッター知らない。一番誰?右?左?」と、笑いながら当日のヤクルトオーダーを、先発マスクの太田光に確認していた。

 この日のヤクルトは、山田哲人、青木宣親、内川聖一ら主力をベンチに置かず、2番・元山飛優、9番・並木秀尊と二人のルーキーが先発。若手主体の打線が田中将に挑戦した。

 初回は先頭の山崎晃大朗にヒットと二盗を許し、4番・村上宗隆に148キロの球をライトに運ばれて1失点。しかしその後は修正し、2回は四球を出したものの、3回は三者凡退で終え、ヤクルト打線にヒットを許さなかった。

 この日の最速は149キロ。ストレートとスプリットを駆使した投球に、田中将は「一戦目より二戦目の方が、確実にステップアップできていた」と手応えを感じていた。

 初回タイムリーヒットの村上は、マウンドの田中将を「迫力があった。近く見えました」と感想を述べた。

 特別な対策はしなかったと言い、「まだ練習試合ですし、初めての対戦なので」としながらも、「交流戦で対戦するまでに、自分ももっともっと高みを目指して頑張らないと」と刺激を受けていた。
 
 ネット裏では、ヤクルトの若手投手陣が田中将のマウンドを見つめていた。

 前日足の張りでピッチングを回避した奥川は、この日午前中に通常のキャッチボールを行っていた。登板予定のない投手陣は、午後に個別メニューと試合見学となるため、奥川を始め、高橋奎二、寺島成輝、木澤尚文ら多くの若手投手の姿が。田中将を目標とし、実際に投球を見るのを楽しみにしていた奥川は、3イニングを目の前で堪能し、続く則本昂大の投球も見てから席を立った。

 対戦して田中将の投球を見たヤクルト高津監督は、「いい投手だなと思いました。則本もそうだけど、やはりいい投手は全体的に球が低い。打球が上がらない」と述べ、自軍の先発投手陣がピリッとしないだけに、控えめに称賛した。

 2番手・則本以降の投手がヤクルト打線に1点も許さず、試合は5-1で楽天が逆転勝利を収めている。

取材・文●井上尚子(フリーライター)

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