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プロ野球

50年ぶりの快挙が一転黒星……山口俊、復帰2登板目に7回までノーヒッターも痛恨被弾で敗戦

SLUGGER編集部

2021.06.30

山口は7回まで無安打、出したランナーは2四死球と1失策の3人のみ。自身2度目のノーヒッター達成となれば実に半世紀ぶりの快挙だったが…。写真:産経新聞社

山口は7回まで無安打、出したランナーは2四死球と1失策の3人のみ。自身2度目のノーヒッター達成となれば実に半世紀ぶりの快挙だったが…。写真:産経新聞社

 読売ジャイアンツの山口俊が6月30日、東京ドームで行なわれた対広島戦で、7回までノーヒットノーランを継続したが、野間峻祥にホームランを打たれて快挙を逃した。

 メジャー挑戦が芳しくないものに終わっただけに、山口の中には忸怩たる思いがあったのだろう。6月上旬に巨人復帰が発表された時は疑問の声も上がったが、23日の日本復帰初登板は6回途中1失点の好投で白星。そして、2回目の登板となったこの日は、それを上回る快投を見せた。

 初回、1番・菊池涼介、2番・西川龍馬、そして3番の小園海斗を、計11球で3者連続三振。2回には自身の捕球ミスで5番・坂倉将吾に出塁を許すものの、後続を打ち取って危なげなく切り抜けた。その後も出したランナーは四球と死球での計3人のみ。7回までは無安打で切り抜け、2018年7月18日以来自身2度目の快挙まで確実に迫っていた。
 
 だが、8回1死。7番・野間への4球目がシュート回転して真ん中に入った。振り抜いた野間の打球は右中間スタンドへと一直線。先制ソロホームランを許し、ノーヒッターどころか完封すら打ち砕かれてしまった。この裏には代打が送られ、山口は8回1安打1失点、10奪三振で降板となった。

 一方の広島は、先発の九里亜蓮が7回まで5安打を許しながらも無失点と好投。8回には巨人打線が2死一、二塁と九里をつかまえるも、代わってマウンドへ上がったバードが丸佳浩を抑えて無失点で切り抜けた。

 さらに9回には東京五輪日本代表にも選ばれた栗林良吏が登板。4番・岡本和真、5番・坂本勇人、6番・梶谷隆幸と続く好打順を3人で打ち取り、わずか2安打ながらも1対0で広島が勝利した。

 もし山口がノーヒッターを達成していれば、複数回の達成は1971年の鈴木啓示(当時近鉄)以来実に50年ぶりの快挙だったが、たった一球のミスで暗転。それどころか、残念ながら今季初黒星がついてしまった。
 
構成●SLUGGER編集部

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