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高校野球

【甲子園4日目投打MVP】卓越した安定感で明豊を完封した専大松戸・深沢、対応力で3安打を放った盛岡大付・金子を選出!<SLUGGER>

THE DIGEST編集部

2021.08.16

この日は3投手が完封を記録したが、センバツ準Vの明豊相手というところに深沢(左)の価値がある。また、金子(右)は筋骨隆々の腕からシュアなバッティングを披露した。(C)Getty Images

この日は3投手が完封を記録したが、センバツ準Vの明豊相手というところに深沢(左)の価値がある。また、金子(右)は筋骨隆々の腕からシュアなバッティングを披露した。(C)Getty Images

 2年ぶりの開催となった夏の高校野球「甲子園」。プロのスカウトも注目する選手が多いなか、とりわけ見事な活躍を披露した投手、野手を「その日のMVP」として選出していこう。大会第4日目は以下の選手だ。

■投手MVP
深沢鳳介(専大松戸3年):9回/被安打6/0失点/11奪三振/1四死球

 第3試合で阿南光に対して2安打完封をマークした當山渚(沖縄尚学3年)も素晴らしかったが、試合展開と対戦相手を考えて深沢を選んだ。

 サイドスローとスリークォーターの中間くらいから投げ込む140キロ台のストレートは数字以上に勢いがあり、コーナーいっぱいに投げ分けるコントロールも高校生離れしたものがある。また100キロ台のカーブで緩急をつけ、スライダー、シュート、チェンジアップなどの他の変化球も、いずれも一級品。打者を追い込むまでのバリエーションが多彩で、走者を背負ってからも落ち着いたピッチングに徹し、最後まで明豊打線に的を絞らせなかった。先発投手としての安定感は高校球界でも指折りの存在と言えるだろう。

【動画】ピンチにも動じず堂々と……深沢、圧巻のピッチング
■野手MVP
金子京介(盛岡大付3年/3番・一塁手):4打席4打数3安打

 岩手大会で5試合連続ホームランを放った実力を、甲子園の大舞台でも見せつけた。一発こそ出なかったものの、いずれもレフトへ運ぶ3安打をマークし、内容も素晴らしかった。第1打席はタイミングを外そうとした遅めの低いスライダーに対応。第3打席は変化球をファウルにした後の速いストレートを完璧にとらえ、第4打席は速いストレートを2球見せられた後の変化球にも崩されることなく振り抜いた。

 長打力に注目が集まっているが、決して力任せのスウィングではなく、上手く力みを抜いて強く振り切れるため確実性も高い。堂々とした体格だがスイングにキレがあり、速いストレートに対しても振り遅れることなく強く引っ張れる。そして打球の速さに関しても強力打線の中で一人だけレベルが違う印象だ。守備と走塁に関しては目立つところはないが、打撃に関しては今大会出場している選手の中でも屈指であることは間違いない。2回戦以降も長打力と確実性を兼ね備えたバッティングにぜひ注目してもらいたい。

構成●THE DIGEST編集部

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