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侍ジャパン

「最も衝撃だった日本の選手は17番」韓国の野球記者に訊いた東京五輪での日韓戦の印象。「ファンは怒ると思う」<2021百選>

江國 森(THE DIGEST編集部)

2021.12.19

ライバルの韓国を破って銀メダル以上を確定させた侍ジャパン。韓国記者が最も衝撃を受けたのは背番号「17」の山本だ。(C)Getty Images

ライバルの韓国を破って銀メダル以上を確定させた侍ジャパン。韓国記者が最も衝撃を受けたのは背番号「17」の山本だ。(C)Getty Images

 2021年のスポーツ界における印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、東京五輪で金メダルを手にした野球日本代表のエピソードをピックアップ。準決勝の韓国戦を目の当たりにした海外記者は、侍ジャパンに何を感じていたのか。

記事初掲載:2021年8月5日

――◆――◆――

 8月4日に行なわれた東京五輪・野球の準決勝で、日本は宿敵・韓国を5対2で撃破。決勝進出を決め、2004年のアテネ五輪(銅メダル)以来のメダル獲得(銀以上)が決定した。

 3回に坂本勇人(巨人)の犠牲フライで1点を先制した侍ジャパンは、5回に吉田正尚(オリックス)の二遊間を破るタイムリーヒットで加点。だが、5回まで8奪三振と好投を見せていた先発の山本由伸(オリックス)が6回に3連打を浴びて1点を返されると、救援した岩崎優(阪神)もタイムリーを打たれ、同点に追い付かれる。

 しかし、2対2で迎えた8回、2死満塁のチャンスで山田哲人(ヤクルト)がフェンス直撃の3点タイムリー2塁打を放ち、勝負を決めた。
 
 試合後、韓国の通信社『聯合ニュース』のキム・キュンヨン記者に、日韓戦の印象を訊くと、「最も衝撃を受けたのは、17番の先発投手(山本)ですね」と語り、こう続けた。

「彼とは、2019年のプレミア12で対戦しています。1回しか投げませんでしたが、あっという間に3者凡退に抑えられました。その時より、さらに良くなっていた」

 そして、「ヤマダも素晴らしいバッティングをしましたが、それよりも韓国の継投策がおかしかった」と自軍の采配を嘆いた。

「韓国は細かい継投で繋いできたのに、なぜヤマダのところでピッチャーを代えなかったのか。みんな疑問に思っているし、ファンも怒るだろう」

 その韓国は、5日のアメリカ戦に勝てば、再び決勝で日本と相まみえることになる。ライバルに負けたショックを一日で立て直せるかが、カギとなりそうだ。

取材・文●江國 森(THE DIGEST編集部)

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