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MLB

ノーヒッターに「6の字ひげ」、サイン盗み告発。話題を振り撒き続けたファイアーズの1年間

宇根夏樹

2019.11.15

さまざまな話題を振り撒き続けた今季のファイアーズ。自己最多の15勝を記録するなど、肝心のピッチングも上々だった。(C)Getty Images

さまざまな話題を振り撒き続けた今季のファイアーズ。自己最多の15勝を記録するなど、肝心のピッチングも上々だった。(C)Getty Images

 アストロズが本拠地球場のセンターに設置したビデオカメラを通じて相手バッテリーのサインを盗んでいる――。こう報じた『ジ・アスレティック』の記事には、2人のメジャーリーガーの証言が実名で出てくる。ダニー・ファークアーとマイク・ファイアーズだ。

 証言のインパクトはファイアーズの方が大きい。ファークアーの場合、サインを盗まれた側の立場の証言で、確固たる証拠を握っているわけではない。また、すでに現役を退いており、形としては元選手による外部の証言ということになる。一方、ファイアーズはアスレティックスに在籍する現役選手。おまけに、2015年の夏から17年までアストロズに在籍していた。顔にモザイクをかけ、音声を変えてテレビに出演したわけではないが、ファイアーズの立ち位置としては、働いていた企業の不正を告発する元従業員に近い。
 今シーズン、ファイアーズはまったく毛色の違う話題でも注目を集めた。9月14日のレンジャーズ戦で先発マウンドに上がった際、ファイアーズのひげは、右耳の横から顎と口の左横、鼻の下を通って口の右横まで線を描いていた。数字の6、アルファベットのbを左に寝かせた格好で、上端は右耳の横に位置し、下部の円(完全に閉じてはいない)の中には口がある。アスレティックスの公式ツイッターが「マイク、シナモンロールが食べたくなったよ」と綴ったように、名づけるなら“シナモンロールひげ”だ。

 試合後、ひげをすべて剃り落としたファイアーズは、クラブハウスで記者に囲まれ、「シーズンは長い。9月も半ばだし、みんな(チームメイトやファン)に笑いを提供しようと思ったんだ」とコメントした。すぐに剃ったのは、右腕の不具合によって2回途中で降板したからだという。

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