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プロ野球

【前半戦通信簿|巨人】4試合連続満塁弾を献上した投手陣が大きすぎる穴に。新たな“勝利の方程式”を確立できるか<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.07.29

クローザーの大勢は絶対的な存在と言って差し支えないが、問題は彼につなぐまでの中継ぎ陣だ。写真:田中研治

クローザーの大勢は絶対的な存在と言って差し支えないが、問題は彼につなぐまでの中継ぎ陣だ。写真:田中研治

巨人
45勝50敗1分 勝率.474(5位/13.5ゲーム)
平均得点:3.86(3位)
平均失点:4.54(6位)
得失点差:-65(5位)

▼前半戦通信簿:がんばりましょう

 3・4月は20勝11敗、勝率.645のロケットスタートで首位に立ちながら、5月6日からの対ヤクルト3連戦に3連敗するなどして失速。5月以降の勝率は.278(15勝39敗)と黒星街道を突き進み、まさかの5位で後半戦を迎えることとなった。

 失点436は12球団でダントツという点からも分かるように、最大の問題は投手陣。先発投手は6月以降の40試合でクオリティ・スタートは14回のみ、リリーフ陣もずるずると失点して試合をぶち壊すケースが多い。7月15~18日にかけては、4試合連続で満塁本塁打を献上するというプロ野球ワースト記録も樹立してしまった。

 17日の広島戦で三者連続で歩かせた後にグランドスラムを浴びたのが象徴的だが、9イニング平均の与四球率3.18はリーグワーストで、被本塁打率0.92は5位。それでいて、奪三振率はリーグ唯一7を下回っている(6.85)。これでは苦戦するのもある意味では当然だ。

 一方、打線は110本塁打はリーグ最多、OPS.708は同2位と攻撃力はリーグ有数と坂本勇人を欠いてもなお健闘している。ただ、守備ではUZR(リーグ平均と比べてどれだけ守備で失点を増減させたかを示す指標)がリーグ5位の-21.1と低迷。特に丸佳浩、ウォーカー、ポランコの外野陣で大きな損失を計上していて、投手陣の足を引っ張っている。
 
▼後半戦のキーポイント
・新・勝利方程式の確立を

 先発陣は戸郷翔征とメルセデスが防御率2点台、菅野智之も全盛期ほどではないがQS率67%と最低限ゲームは作っている。そして、最後は大活躍中の新人クローザー・大勢が控える。だが、大勢につなぐまでの「勝利の方程式」がなかなか定まらず、ブルペン防御率は12球団で唯一4点台に達している。

 現状では7回を今村信貴、8回を平内龍太が任されることが多いが、今村は防御率4.58。平内も球威は魅力だが、安定感には欠ける。といって、中川皓太もデラロサもビエイラも故障離脱中の現状で、他に緊迫した場面を安心して任せられる人材も見当たらない。

 あえてキーマンを挙げるとすれば、7月に加入したクロールか。20日の来日初登板では
いきなり3失点を喫したが、コロナ陽性者が出た関係で調整不足だったことは考慮する必要がある。あとは、二軍で驚異的な奪三振率を記録していた菊池大稀。このあたりが新戦力として台頭しないと、後半戦も苦しい戦いを強いられそうだ。

文●SLUGGER編集部

データ提供:DELTA
 
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