MVP。それは文字通り「最も価値がある選手(Most Valuable Player)」に与えられるべきタイトルである。それゆえに今季のメジャーリーグ、とりわけア・リーグにおける選考は熾烈なものとなっている。
毎年、高い注目度を誇るレースにあって、目下、トップを争っているのは、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)と大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。
もっとも、両雄とも球界ナンバーワンと言えるだけの“価値”を示している。ジャッジはロジャー・マリスのア・リーグ年間本塁打記録(1961年の61本)超えを射程圏に捉える52本塁打をマーク。一方で大谷は史上初となるシーズン「30本塁打+2桁勝利」を達成。依然として二刀流で存在感を強めている。
「ジャッジは“アンタッチャブルな記録”を破るんだ」
「二刀流はオオタニが唯一無二」
こうした意見がSNSや各国メディアで目立ち始めている。もはや両者を推す根拠は枚挙に暇がないほどに提示されている。
そんななかで、議論をヒートアップさせたのが、米ラジオ局『FOX Sports Radio』のポッドキャスト番組「The Odd Couple」のクリス・ブロウサード氏とロブ・パーカー氏だ。
この日のテーマのひとつである「大谷の偉大さ」について論じあった両者。そのなかで議論がMVPの行方に波及すると、ブロウサード氏が「ショウヘイは俺のイチオシだ」としてメジャー史上初の年間10勝と30本塁打の偉業を強調。そして、「誰もが熱狂している。おめでとう、ショウヘイ・オオタニ! スポーツ界で前人未到の偉業を成し遂げたんだ」と断言した。
しかし、これに『FOX Sports』でスポーツアナリストを務めるパーカー氏が反論。「なんだ、君もショウヘイ派かよ!」と皮肉交じりにツッコミを入れ、“アンチ”の立場で、次のように訴えた。
「作り上げられた成績だと思うね。なぜなら、ショウヘイが達成したほとんどは、他の選手が許されなかったことなんだからね。私は評価しないさ」
パーカー氏いわく過去にもアスリート能力が高く、打撃センスに優れた投手はいたが、専業制のために許可されなかったという。つまり球団や首脳陣の“規制”さえなければ、大谷の偉業は多くの選手がやっていたのではないかというわけである。
いささか無理のある意見にも思えるが、パーカー氏は「オオタニはたしかに才能を持っていて、信じられないほど素晴らしい。だが、MVPじゃない。それにチームだって開幕戦してから、意味のある試合を戦っていないじゃないか。だから、彼はMVPであるとは言えないね。もちろん候補として問題ない」とも指摘。結局、ブロウサード氏との議論は最後まで平行線を辿った。
レギュラーシーズンが残り1か月を切ったなかで、ブロウサード氏とパーカー氏のようにジャッジとの話題が日々米メディアで繰り返されている。この事実こそ大谷の凄みを十分に物語る。はたして、MVPとなるのは一体誰なのか。一騎打ちの様相を呈している争いに興味を抱かずにはいられない。
構成●THE DIGEST編集部
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毎年、高い注目度を誇るレースにあって、目下、トップを争っているのは、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)と大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。
もっとも、両雄とも球界ナンバーワンと言えるだけの“価値”を示している。ジャッジはロジャー・マリスのア・リーグ年間本塁打記録(1961年の61本)超えを射程圏に捉える52本塁打をマーク。一方で大谷は史上初となるシーズン「30本塁打+2桁勝利」を達成。依然として二刀流で存在感を強めている。
「ジャッジは“アンタッチャブルな記録”を破るんだ」
「二刀流はオオタニが唯一無二」
こうした意見がSNSや各国メディアで目立ち始めている。もはや両者を推す根拠は枚挙に暇がないほどに提示されている。
そんななかで、議論をヒートアップさせたのが、米ラジオ局『FOX Sports Radio』のポッドキャスト番組「The Odd Couple」のクリス・ブロウサード氏とロブ・パーカー氏だ。
この日のテーマのひとつである「大谷の偉大さ」について論じあった両者。そのなかで議論がMVPの行方に波及すると、ブロウサード氏が「ショウヘイは俺のイチオシだ」としてメジャー史上初の年間10勝と30本塁打の偉業を強調。そして、「誰もが熱狂している。おめでとう、ショウヘイ・オオタニ! スポーツ界で前人未到の偉業を成し遂げたんだ」と断言した。
しかし、これに『FOX Sports』でスポーツアナリストを務めるパーカー氏が反論。「なんだ、君もショウヘイ派かよ!」と皮肉交じりにツッコミを入れ、“アンチ”の立場で、次のように訴えた。
「作り上げられた成績だと思うね。なぜなら、ショウヘイが達成したほとんどは、他の選手が許されなかったことなんだからね。私は評価しないさ」
パーカー氏いわく過去にもアスリート能力が高く、打撃センスに優れた投手はいたが、専業制のために許可されなかったという。つまり球団や首脳陣の“規制”さえなければ、大谷の偉業は多くの選手がやっていたのではないかというわけである。
いささか無理のある意見にも思えるが、パーカー氏は「オオタニはたしかに才能を持っていて、信じられないほど素晴らしい。だが、MVPじゃない。それにチームだって開幕戦してから、意味のある試合を戦っていないじゃないか。だから、彼はMVPであるとは言えないね。もちろん候補として問題ない」とも指摘。結局、ブロウサード氏との議論は最後まで平行線を辿った。
レギュラーシーズンが残り1か月を切ったなかで、ブロウサード氏とパーカー氏のようにジャッジとの話題が日々米メディアで繰り返されている。この事実こそ大谷の凄みを十分に物語る。はたして、MVPとなるのは一体誰なのか。一騎打ちの様相を呈している争いに興味を抱かずにはいられない。
構成●THE DIGEST編集部
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