メジャーリーグは現地時間11月2日、ワールドシリーズ第4戦が行われ、ヒューストン・アストロズが5対0フィラデルフィア・フィリーズを下し、シリーズ成績を2勝2敗のタイに戻した。
ここまで3戦は、第1戦の延長10回表に飛び出したJT・リアルミュートの勝ち越し弾、第2戦では初回先頭打者から3者連続長打、第3戦ではブライス・ハーパーの先制弾含む5本塁打など、打撃面の印象が非常に強かった。しかしこの試合は、投手が"主役"になった。
イケイケムードのフィリーズに相対するは、25歳の右腕クリスチャン・ハビアー。今季は自己最多11勝、防御率2.54と見事な成績を残し、大一番のマウンドに上がった。すると、この日はスライダーとカーブがいつも以上にキレまくり、前日にワールドシリーズ最多タイ記録の5本塁打を放った相手を完全に封じ込める。
【動画】これは打てない! 先発ハビア―の"投球オーバーレイ"をチェック
一方、緒戦でイマイチだったアーロン・ノラもエースたる投球を見せ、4回まで両チームとも無得点。ここで試合が動いたのは5回だ。先頭のチャズ・マコーミックの安打から3者連続打でアストロズは無死満塁の好機を作ると、フィリーズはたまらずノラを降板。3番の左打者ヨーダン・アルバレスのところで、左腕のホゼ・アルバラードをぶつけた。しかし、これが誤算だった。
アルバラードはいきなり押し出し死球をぶつけると、続くアレックス・ブレグマンに2点二塁打、犠飛、適時打も浴びて一挙5点を失った。これで完全に流れはアストロズへ。ハビアーはその裏の攻撃も2つの三振を含む三者凡退に封じると、最終的に6回を投げて無安打2四球9奪三振という見事なピッチングを披露した。
アストロズはここで継投に入ると、ブライアン・アブレイユ、ラファエル・モンテロとつないで抑えのライアン・プレスリーに回した。そして見事に最後の攻撃を封じ、アストロズはワールドシリーズ史上2度目のノーヒッターを継投で成し遂げたのだった。
ポストシーズンでノーヒッターが達成されるのは、2010年のロイ・ハラデイ(地区シリーズ第1戦vsレッズ)以来のこと。なんの因果か、ハラデイは当時フィリーズに在籍し、この日と同じ地で歴史に名を刻んでいる。
第6シードから劇的な形で勝ち上がってきたフィリーズだが、ここまで地区シリーズ2戦2勝、リーグ優勝決定シリーズ3戦3勝、ワールドシリーズ第3戦と本拠地無敗記録もここでストップ。一度止まった流れを第5戦で取り戻せるか注目したい。
構成●THE DIGEST編集部
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ここまで3戦は、第1戦の延長10回表に飛び出したJT・リアルミュートの勝ち越し弾、第2戦では初回先頭打者から3者連続長打、第3戦ではブライス・ハーパーの先制弾含む5本塁打など、打撃面の印象が非常に強かった。しかしこの試合は、投手が"主役"になった。
イケイケムードのフィリーズに相対するは、25歳の右腕クリスチャン・ハビアー。今季は自己最多11勝、防御率2.54と見事な成績を残し、大一番のマウンドに上がった。すると、この日はスライダーとカーブがいつも以上にキレまくり、前日にワールドシリーズ最多タイ記録の5本塁打を放った相手を完全に封じ込める。
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一方、緒戦でイマイチだったアーロン・ノラもエースたる投球を見せ、4回まで両チームとも無得点。ここで試合が動いたのは5回だ。先頭のチャズ・マコーミックの安打から3者連続打でアストロズは無死満塁の好機を作ると、フィリーズはたまらずノラを降板。3番の左打者ヨーダン・アルバレスのところで、左腕のホゼ・アルバラードをぶつけた。しかし、これが誤算だった。
アルバラードはいきなり押し出し死球をぶつけると、続くアレックス・ブレグマンに2点二塁打、犠飛、適時打も浴びて一挙5点を失った。これで完全に流れはアストロズへ。ハビアーはその裏の攻撃も2つの三振を含む三者凡退に封じると、最終的に6回を投げて無安打2四球9奪三振という見事なピッチングを披露した。
アストロズはここで継投に入ると、ブライアン・アブレイユ、ラファエル・モンテロとつないで抑えのライアン・プレスリーに回した。そして見事に最後の攻撃を封じ、アストロズはワールドシリーズ史上2度目のノーヒッターを継投で成し遂げたのだった。
ポストシーズンでノーヒッターが達成されるのは、2010年のロイ・ハラデイ(地区シリーズ第1戦vsレッズ)以来のこと。なんの因果か、ハラデイは当時フィリーズに在籍し、この日と同じ地で歴史に名を刻んでいる。
第6シードから劇的な形で勝ち上がってきたフィリーズだが、ここまで地区シリーズ2戦2勝、リーグ優勝決定シリーズ3戦3勝、ワールドシリーズ第3戦と本拠地無敗記録もここでストップ。一度止まった流れを第5戦で取り戻せるか注目したい。
構成●THE DIGEST編集部
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