メジャーリーグでも異例と言われる契約に日本球界のレジェンドも敬意を表した。

　話題となっているのは、現地２月９日にサンディエゴ・パドレスと長期契約を結んだダルビッシュ有だ。現在36歳の右腕は６年総額１億800万ドル（約142億1000万円）を締結し、42歳となる2028年までのプレーを補償される形となった。

　ベテランに対して驚きの長期契約だ。事実、米メディアでも『ESPN』のエルダン・ゴンザレス記者が「彼の年齢を考えれば、かなりの賭けである」と指摘するなど、「異例」としてクローズアップされた。

　一部で懐疑的な声も上がった。そんなダルビッシュの契約について「ありでしょうね」と言い切るのは、元中日の指揮官で、野球評論家の落合博満氏だ。12日にTBS系の情報番組「サンデーモーニング」のスポーツコーナーに出演した際に持論を披露した。

　球界の酸いも甘いも熟知するレジェンドは、番組MCである関口宏氏から「おかしくない？」と投げかけられると、「おかしくない」とキッパリ。そして、こう続けた。
  「（６年契約は）ありでしょうね。それだけの実績持ってるんでね。それと野球に対する考え方がしっかりしてるんで。42（歳）といわず45、46（歳）まで投げられるんだろうとは思う」

　なおも年齢を気にする関口氏から「破格の値段だし、42（歳）っていうのに世間は驚いたわけですよ」と問われた落合氏は「でもほかにも41、42（歳）まで投げる投手は、アメリカにいますからね。そんなに驚くことではないと思います」と説いた。

　昨季にアメリカン・リーグでサイ・ヤング賞を獲得し、今オフに2年8600万ドル（約117億4000万円）でニューヨーク・メッツに加入したジャスティン・バーランダーも現在39歳。落合氏の言うようにメジャーには、老いてなお意気軒高といったベテラン投手は少なくない。

　野茂英雄氏の実働12年を大幅更新し、日本投手最長となる実働16年目までが保証されたダルビッシュが、パドレスにどれだけ貢献するかは大いに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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