３月９日に東京ドームで行なわれたワールド・ベースボール・クラシック（WBC）のプールB開幕節、中国代表戦に８－１で完勝した日本代表。試合後、チームを率いた栗山英樹監督が会見に答えた。

「まずは勝ててよかった。国際大会というのは『思ったようにいかない』と思いながら観てきましたけど、本当に難しいなという試合だったので、きっちり勝ててよかったです」と試合を振り返った栗山監督。

　重苦しかった序盤の展開については「プロ野球選手というのは、基本的に相手ピッチャーの情報がありながら戦っていくという基本ベースができている。情報が少なかった、我々が（情報を）取り切れなかったというのはあるのかもしれない。軌道イメージだったり、球道イメージだったりがなかなかできず、あれだけのバッターたちが苦しみ、点が取れないなかで“慌てないように”と思いながらやってました」と話した。
  　その打線について「選手たちが硬くなったり緊張しているなかで、１試合目が終わって、明日以降思い切ってやれるようになればいいなと思います」とコメント。その一方で「野球はそう簡単にはならない。それが野球なので、また明日、緊張しながら、硬くなりながらでも結果が出るようにしたい」とコメント。

　８回裏に一挙４点を奪ったきっかけについて聞かれると「８回というよりも、前半に苦しんだなかで追加点を取るにあたって、たっちゃん（ラーズ・ヌートバー）が全力疾走してセーフになった。一生懸命走らないとセーフにならない。ああいうできることを全力でやり尽くすことが流れを呼び込んでくる。そういった形が日本野球のゲームの原則であると僕は思っているので、あそこはよく走ってくれたし、そういうところをしっかり明日からもやっていきます」と語り、全力疾走で相手選手のエラーを誘ったヌートバーを称賛した。

　大谷翔平のピッチングは「状態的にはあまりよくなかったけど、そのなかでまとめていた」と評した栗山監督。また、山田哲人のタイムリーには「すごく嬉しかったですね、ほんとに、ひたすら嬉しかったです」と、不振に喘いていた好打者の復活に顔を綻ばせた。