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キューバが17年ぶりのベスト4進出!!元侍戦士・井端弘和も脱帽する野球大国の“粘り強さ”。ストロングポイントに挙げた点は!?【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.16

9回を抑えたのは中日に所属するマルティネス(中)だった。キューバは17年ぶりのベスト4進出を決めた。(C)Getty Images

 3月15日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準々決勝が東京ドームで行なわれ、プールAを1位で勝ち上がったキューバがプールB・2位のオーストラリアを4対3で下し、ベスト4一番乗りを決めた。

 両チーム1対1で迎えた5回、ついにゲームが動いた。キューバは先頭打者のサントスが中安打で出塁すると、オーストラリア投手陣が続くモンカダに四球、ロベルトには死球を与え、無死満塁のピンチを広げる。絶好のビッグチャンスを迎えたキューバの打席にはロッテやソフトバンクで通算184本の本塁打を放った4番のデスパイネが入った。

 カウント1-2と追い込まれたデスパイネだったが、4球目のツーシームをライトへ運び犠牲フライにし、キューバがついに勝ち越しに成功。なおも1死満塁で6番のギベルトがライトへのタイムリーヒットでキューバが2点を追加。4対1とリードを3点に広げた。

 オーストラリアは6回に6番のウィングローブが右中間へ2ランホームランを放ち、反撃の狼煙をあげる一発で1点差に迫るも、キューバは8回からモイネロ、9回にはマルティネスを投入。前者はソフトバンク、後者は中日というNPB屈指の鉄壁リリーフを惜しげもなくつぎ込み、キューバが逃げ切り勝ち。アメリカ・マイアミで開催される準決勝に一番乗りで進出を決めた。
 
 キューバ対オーストラリア戦を生中継した『J SPORTS』で解説を務めた2013年WBC日本代表の井端弘和氏は「(キューバは)内容ではなく結果で勝った。今大会は2連敗からスタートしたなか、しぶとく勝ち上がってきました」と、野球大国の底力に脱帽していた。

 キューバのストロングポイントについて同氏は「打つよりも投手力」だと指摘した。「特に後ろの投手たち」と強調するのは、NPBで活躍する強力なリリーフ陣ピッチャー。「先発がどこまで粘れるか。第2先発のようなピッチャーを使って終盤勝負になる」と、今後のキューバの戦い方を予想した。

 井端氏は「これから爆発的に打つことは難しい」としたうえで、「(準決勝は)相手も強くなるので、どれだけ粘って終盤に勝負できるかがカギ」と、準決勝以降は各チーム投手力が勝敗の分け目になると見解を述べた。

 また、惜しくも1点差で敗れたオーストラリアについては「打者のスイングやピッチャーも良かった」と評価し、「メジャーに行く選手も出てくるでしょうし、これからセミファイナルにも十分にいける可能性がある」と、日本にとっては今後も大きなライバルになり得ると言及した。

 第1回大会(2006年)以来のベスト4入りを決めたキューバ。野球大国の誇りを懸け、チームは3月19日に決戦の地・ローンデポ・パークに乗り込む。

構成●THE DIGEST編集部

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