周囲の評価を一変させるような目の覚める一打が飛び出した。
現地4月23日、敵地で行なわれたミルウォーキー・ブルワーズ戦、8回にボストン・レッドソックスの吉田正尚は1イニング2本塁打という離れ業をやってのけた。ちなみにこれをMLBの新人がやってのけるのは、1962年のジョー・ペピトーン(ニューヨーク・ヤンキース)以来の快挙だった。
【動画】圧巻のパワー! 吉田正尚の1イニング2ホーマー!
この日も「4番」としてラインナップに組み込まれた吉田だが、その立場は決して盤石のものではなかった。というのも、開幕して極度の打撃不振に陥った29歳は4月18日時点で打率.167、OPS.560と低迷。5年9000万ドル(約126億円)という大型契約に疑念を抱くメディアやファンからの批判的な意見が目立ち始めていたのである。
だが、自身の周りに吹きすさんだ"逆風"はバットで吹き飛ばしてこそバットマンだ。吉田は圧巻の2発で評価を一変させる。
8回無死無塁の場面でマット・ブッシュの投じた76.4マイル(約122.9キロ)の甘いカーブを捉えてライトスタンドへの勝ち越し弾を放った吉田は、同回に2死満塁で巡ってきた2度目の打席で今度はハビー・ゲラが内角高めに投じた84.5マイル(約135.9キロ)のスライダーを強振。打った瞬間にそれと分かる一打でライトスタンドの2階席まで運んだ。
無論、この2連発にファンは熱狂。現地記者からも「ヨシダは大金に見合う価値を示し始めた」(米スポーツ専門局『ESPN』のジュン・リー記者のツイート)という声が上がった。一連の反響を見る限り、確実に風向きは変わったと言っていい。
そうしたなかで、異国で挑戦する"ルーキー"に厳しい声が向けられるという風潮そのものに異を唱える者もいる。元ロサンゼルス・エンジェルスのスラッガーであるデビッド・マキノンだ。
今季から西武に在籍し、自らも「異国」で挑戦を始めたマキノンは、吉田の2本塁打後に自身のツイッターを更新。米ポッドキャスト『Name Redacted』に出演するテイラー・ミリケン氏による「ヨシダを早く見限った人がいすぎる」という投稿を引用する形で、次のように持論を説いた。
「見たこともないピッチャーたちと対峙することがどれだけ大変なことかを、わかっていない人が多すぎる。ヨシダは大丈夫だ。ここから大暴れするさ」
ようやく本領を発揮し始めた吉田。ここで懐疑論を完全に吹き飛ばし、一気にスターダムへと駆け上がっていきたいところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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現地4月23日、敵地で行なわれたミルウォーキー・ブルワーズ戦、8回にボストン・レッドソックスの吉田正尚は1イニング2本塁打という離れ業をやってのけた。ちなみにこれをMLBの新人がやってのけるのは、1962年のジョー・ペピトーン(ニューヨーク・ヤンキース)以来の快挙だった。
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この日も「4番」としてラインナップに組み込まれた吉田だが、その立場は決して盤石のものではなかった。というのも、開幕して極度の打撃不振に陥った29歳は4月18日時点で打率.167、OPS.560と低迷。5年9000万ドル(約126億円)という大型契約に疑念を抱くメディアやファンからの批判的な意見が目立ち始めていたのである。
だが、自身の周りに吹きすさんだ"逆風"はバットで吹き飛ばしてこそバットマンだ。吉田は圧巻の2発で評価を一変させる。
8回無死無塁の場面でマット・ブッシュの投じた76.4マイル(約122.9キロ)の甘いカーブを捉えてライトスタンドへの勝ち越し弾を放った吉田は、同回に2死満塁で巡ってきた2度目の打席で今度はハビー・ゲラが内角高めに投じた84.5マイル(約135.9キロ)のスライダーを強振。打った瞬間にそれと分かる一打でライトスタンドの2階席まで運んだ。
無論、この2連発にファンは熱狂。現地記者からも「ヨシダは大金に見合う価値を示し始めた」(米スポーツ専門局『ESPN』のジュン・リー記者のツイート)という声が上がった。一連の反響を見る限り、確実に風向きは変わったと言っていい。
そうしたなかで、異国で挑戦する"ルーキー"に厳しい声が向けられるという風潮そのものに異を唱える者もいる。元ロサンゼルス・エンジェルスのスラッガーであるデビッド・マキノンだ。
今季から西武に在籍し、自らも「異国」で挑戦を始めたマキノンは、吉田の2本塁打後に自身のツイッターを更新。米ポッドキャスト『Name Redacted』に出演するテイラー・ミリケン氏による「ヨシダを早く見限った人がいすぎる」という投稿を引用する形で、次のように持論を説いた。
「見たこともないピッチャーたちと対峙することがどれだけ大変なことかを、わかっていない人が多すぎる。ヨシダは大丈夫だ。ここから大暴れするさ」
ようやく本領を発揮し始めた吉田。ここで懐疑論を完全に吹き飛ばし、一気にスターダムへと駆け上がっていきたいところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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