アメリカン・リーグ西地区首位をひた走るレンジャーズにショッキングなニュースが飛び込んできた。右ヒジの炎症で戦線離脱していたエースのジェイコブ・デグロムがトミー・ジョン手術を受けることが決定。これで今シーズン絶望、2024年も前半戦は欠場する可能性が高い。
メッツ時代の2018年と19年に2年連続でサイ・ヤング賞に輝いたデグロムは「マウンドに上がりさえすれば」今でも球界最高級の実力を誇る。通算防御率2.53はクレイトン・カーショウ(ドジャース)に次いで現役2位(1000投球回以上)。21年の前半戦は15先発で防御率1.08と驚異的な好投を見せた。
だが、特にここ数年は相次ぐ故障で「マウンドに上がること」自体が難しくなっていた。21年後半戦は右前腕の張りで全休、22年も右肩甲骨のストレス反応で出遅れ、シーズンわずか11先発に終わった。
にもかかわらず、レンジャーズは昨オフ、FAとなったデグロムに5年1億8500万ドル(約258億3000万円)という破格の条件を提示した。耐久性に大きな不安を抱える34歳の右腕に与える契約としては明らかにリスキーで、当時から多くの球界関係者が不安を表明していた。 迎えたスプリング・トレーニングでは、脇腹痛でスロー調整を強いられながらも何とか開幕に間に合わせ、6先発で防御率2.67、奪三振率13.35とここでも「マウンドに上がりさえすれば」結果を残していたデグロムだったが、先述した通り4月下旬に離脱。数日前に15日ILから60日ILに移されたばかりだった。
レンジャーズにとってはもちろん、デグロムにとっても今回の一件は大きな危機と言える。来年、復帰する頃にはすでに36歳。ジャスティン・バーランダー(現メッツ)のように、不死鳥のごとく甦るのかそれとも......。“ガラスのエース”はこの試練を乗り越えることができるだろうか。
構成●SLUGGER編集部
メッツ時代の2018年と19年に2年連続でサイ・ヤング賞に輝いたデグロムは「マウンドに上がりさえすれば」今でも球界最高級の実力を誇る。通算防御率2.53はクレイトン・カーショウ(ドジャース)に次いで現役2位(1000投球回以上)。21年の前半戦は15先発で防御率1.08と驚異的な好投を見せた。
だが、特にここ数年は相次ぐ故障で「マウンドに上がること」自体が難しくなっていた。21年後半戦は右前腕の張りで全休、22年も右肩甲骨のストレス反応で出遅れ、シーズンわずか11先発に終わった。
にもかかわらず、レンジャーズは昨オフ、FAとなったデグロムに5年1億8500万ドル(約258億3000万円)という破格の条件を提示した。耐久性に大きな不安を抱える34歳の右腕に与える契約としては明らかにリスキーで、当時から多くの球界関係者が不安を表明していた。 迎えたスプリング・トレーニングでは、脇腹痛でスロー調整を強いられながらも何とか開幕に間に合わせ、6先発で防御率2.67、奪三振率13.35とここでも「マウンドに上がりさえすれば」結果を残していたデグロムだったが、先述した通り4月下旬に離脱。数日前に15日ILから60日ILに移されたばかりだった。
レンジャーズにとってはもちろん、デグロムにとっても今回の一件は大きな危機と言える。来年、復帰する頃にはすでに36歳。ジャスティン・バーランダー(現メッツ)のように、不死鳥のごとく甦るのかそれとも......。“ガラスのエース”はこの試練を乗り越えることができるだろうか。
構成●SLUGGER編集部
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