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吉田正尚の前に立ちはだかるキラ星のごときスーパースターたち――オールスターファン投票選出の“難易度”<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.06.13

常連のジャッジ(中央)、トラウト(右)に加えて赤丸急上昇中のスターたちも吉田(左)の球宴ファン投票選出の難易度を上げている。(C)Getty Images

常連のジャッジ(中央)、トラウト(右)に加えて赤丸急上昇中のスターたちも吉田(左)の球宴ファン投票選出の難易度を上げている。(C)Getty Images

 現地6月12日、MLBオールスターの第1回中間投票が発表された。大谷翔平(エンジェルス)がリーグ最多得票でDH部門1位となった一方で、吉田正尚(レッドソックス)は外野手部門8位だった。具体的な投票結果は以下の通りだ。

1位 アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 844,965票
2位 マイク・トラウト(エンジェルス) 598,918票
3位 ヨーダン・アルバレス(アストロズ) 571,986票
4位 ランディ・アロザレーナ(レイズ) 532,489票
5位 ケビン・キアマイアー(ブルージェイズ) 322,341票
6位 アドリス・ガルシア(レンジャーズ) 300,968票
7位 ジョージ・スプリンガー(ブルージェイズ) 275,512票
8位 吉田正尚(レッドソックス) 268,969票

 トップ2は不動のスーパースターが占めている。昨季62本塁打で初のMVPを獲得したジャッジは、名門ヤンキース不動の主砲ということもあり、過去6年で4度選出(2020年は開催なし)。トラウトに至っては現役最強選手の座にふさわしく、12年からずっと連続で選出されており、まさにディフェンディング・チャンピオンといった風格だ。ジャッジは故障離脱中、トラウトは今季不振でも、その人気にまったく陰りはない。
 
 3位のアルバレスも昨季が球宴初出場ながら、スターとしての地位を不動にしつつある。19年には満票で新人王に選出され、昨年はリーグ2位のOPS1.019、同3位の37本塁打で、MVP投票では3位に入った。。今年3月のWBCメキシコ代表での活躍で、日本でも有名となったアロザレーナはメジャーでも赤丸急上昇中。打撃・走塁・守備のすべてにおいて積極果敢なプレーを披露し、レイズの快進撃の一翼を担う。塁上での腕組みドヤ顔ポーズもおなじみとなっている。

 この通り、“いつものメンバー”と売り出し中の選手が50万票以上を得てくんりんしているだけでなく、それ以外にもライバルが数多くいるのだ。5位のキアマイアーはメジャー最高のセンター守備の持ち主で、6位は強肩強打が自慢の元巨人のガルシア。吉田とは約6500票差のスプリンガーも、歴代3位タイの53本の先頭打者ホームランを放っている強打のリードオフマンだ。

 現在行われている投票は候補者を決める「フェーズ1」。決戦投票である「フェーズ2」に進むためには、上位6人に入らなければならない。12日時点で打率.300はリーグ5位、出塁率.375も同7位と、まさにレッドソックス打線を牽引する活躍を見せている吉田をもってしても、その6人に入るのは決して容易ではないだろう。

 今後、ライバルたちを追い抜いて上位6人に無事入れたとしても、フェーズ2で今度は3つしかない枠を、今度はジャッジやトラウトらと争わなければならない。オールスターにファン投票選出は、これほどまでに狭き門なのだ。

構成●SLUGGER編集部
 

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