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深刻な野戦病院化で借金生活突入のエ軍にまたも悲劇!? 若手有望株の負傷交代に米嘆き「最大のピースとなり得たのに…」

THE DIGEST編集部

2023.07.10

アデルが現地8日ドジャース戦の初回に負傷交代。エンジェルスは、またも野手陣に故障者が出た。(C) Getty Images

 7月に入り、わずか1勝7敗と苦しい戦いが続いているロサンゼルス・エンジェルス。4連敗で迎えた球宴前、最後のゲームとなった現地8日のロサンゼルス・ドジャース戦も5対10と完敗を喫した。

 今季最長の5連敗。勝率も5割を切り、勢いを取り戻せないまま前半戦の戦いを終えたエンジェルス。マイク・トラウトやブランドン・デュルーリー、アンソニー・レンドーンなど、主力野手陣に相次いで故障者が出るなか、この日のゲームでも若手野手がアクシデントに見舞われた。

「4番・レフト」でスタメンに名を連ねたジョー・アデルが、初回の第1打席で空振り三振に倒れると、苦悶の表情を浮かべてそのままベンチに退き、この日の出場を終えた。途中交代のアナウンスに敵地も騒然とし、のちに球団からは「左脇腹の違和感」と発表された。

 アデルは今月に入り、左手を骨折し戦列を離れたトラウトに替わる形で今季2度目のメジャー昇格を果たした。安打数こそまだ少ないものの、前日のドジャースとのゲームでは、フェンスを越えるかと思われた大飛球をもぎ取ってホームランを防ぐスーパーキャッチを披露。驚異的な身体能力でチームを救っていた。

 そんな24歳に、現地メディアもすこぶる高い評価を与えていた。エンジェルス専門メディア『Halos Today』は、ドジャース戦の初戦を終えた後、アデルの特集記事を配信。「今季トリプルAで打率.271、23本塁打、55打点をマークしたジョー・アデルは、限られた時間の中でもエンジェルスで堅実なプレーを見せている」と評し、背番号7の存在感を力説している。
 
 加えて同メディアは、「トラウトが離脱している現状、アデルは自分の価値を証明するための時間を過ごしている。これは彼のキャリアに大きく影響するかもしれない」と記し、今回のメジャー再昇格がいかに重要な意味を持つのか、そしてフィル・ネビン監督を含む周囲から24歳への期待がいかに大きいかを指摘した。

 そのうえで、「この若手プレーヤーにとって、今が勝負所であり、エンジェルスは彼の活躍を大いに必要としている」と強調。期待の言葉を並べるなかで、「チームは9年ぶりのプレーオフ進出を懸けて戦っている最中だ。彼はこの戦いにおける最大のピースのひとつとなり得たかもしれないのに」と記し、戦線離脱を危惧している。

 深刻な野戦病院化となっているエンジェルスのなかで、救世主となるべくメジャーリーガーとしての生活を歩み始めたばかりのアデル。詳細な負傷具合はまだ明らかになっていないが、軽傷であることを願わずにはいられない。

構成●THE DIGEST編集部

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