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ホームラン王だけじゃない!MLBの歴史に刻まれる大谷翔平が成し遂げた今シーズンの驚異的な成績

THE DIGEST編集部

2023.10.06

写真)GettyImages

写真)GettyImages

 ついにそのときが訪れた。日本人打者にとって大きな壁だったMLBのホームラン王というタイトルを大谷翔平が獲得した。

 右脇腹の負傷でラスト25試合を欠場することになり、負傷者リスト入り後は、タイトル獲得に暗雲が立ち込めたかに見えたが、終わってみればアドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)に5本差をつける44本塁打で日本人初のタイトルを獲得してシーズンを締めくくった。

 もし最後まで打席に立てていたならホームランは50本を超えていた可能性も十分にあったと欲張ってしまう気持ちもあるが、打者としての偉業はホームランだけではなかった。

 大谷は打者として、本塁打44本でア・リーグのホームラン王に輝き、打率.304、打点95、盗塁20を記録。いずれもチームトップのスコアで、打率においてはリーグ4位。三冠王を獲得できる可能性すらあった。

 さらに出塁率.412と長打率.654はリーグトップで、打者をトータルで評価するOPS(出塁率と長打率を足し合わせた値)1.066はMLB全体で1位。本塁打だけでなく大谷が打席に立つことでエンゼルスの得点の多くが生み出されていたことになる。

 これを132イニングを投げて10勝5敗、防御率3.14、167奪三振を記録した投手との二刀流で成し遂げたのだから偉業というほかにない。
 
 WBCから二刀流でフル稼働を続け、エンゼルスでもまさしく投打の大黒柱として戦い抜いた大谷の活躍には多くのアメリカ現地メディアや現役、OB選手からも惜しみない称賛が送られ続けている。

 残念ながら大谷本人が望んでいるプレーオフへの出場は叶わなかったが、10月1日にエンジェルスのチームMVPにも選ばれており、ホームラン王に続いて2つ目の栄冠を手にした。

 そしてもうひとつ。現地11月16日(日本時間17日)に全米野球記者協会が選ぶMVPの発表が行なわれることが決まり、大谷はア・リーグの最有力候補と見られている。21年以来2年振りの受賞に注目が集まる。

 来シーズンは打者に専念する見込みだが、今シーズン以上の結果を出してくれるのではないかと期待が高まる。日本だけでなく世界中のファンを熱狂させ続ける大谷翔平という偉才からますます目が離せない。
 

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