NPB最高右腕の加入を熱望している。

　現地11月13日、メジャーリーグの新人王が発表され、ナショナル・リーグはアリゾナ・ダイヤモンドバックスのコービン・キャロル外野手が選ばれた。最終候補の３人にノミネートされていた千賀滉大（ニューヨーク・メッツ）は受賞ならず。2018年の大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）以来、日本人として５人目の新人王受賞は叶わなかった。

　快挙は逃したが、千賀のメジャー１年目は及第点以上と言える。チームが下位に低迷するなか、先発ローテーションを１年間守り切り12勝７敗、防御率はリーグ２位の2.98、202奪三振をマークするなど、メッツ投手陣の柱として活躍。全米野球記者協会に所属する記者投票では２位票を22票、３位票を５票集めて合計71ポイントで２位。目の肥えた識者から実力を大いに認められるほど、堂々たる活躍を見せた。

　そんな千賀は今オフ、オリックスからポスティングを容認され、メジャー入りが有力される山本由伸のメッツ加入を熱望している。現地16日、地元放送局『SNY』によると、「コウダイ・センガはメッツの首脳陣に『ヨシノブ・ヤマモトをチームメイトに迎え入れてほしい』と懇願した。それは、メジャー入りを目指すヤマモトの欲求を満たし、メッツが彼を獲得するチャンスを手助けすることになる」と言及。千賀が来季の新戦力に山本を強く推しているというのだ。
  　同局は「MLB関係者によれば、ニューヨーク・ヤンキースがヤマモトの獲得を強く望んでいる。もちろん、他のMLB球団からも彼は熱望されている」と紹介。25歳の日本人右腕を巡り、同じニューヨークを本拠地に置くヤンキースをはじめ、メジャー各球団が熾烈な争奪戦を繰り広げている実状を説明した。

　さらに、オリックス時代のチームメイトだった吉田正尚が所属するボストン・レッドソックスも「大きな市場の可能性がある」と指摘し、同球団も候補のひとつだと警戒している。

　メッツのスティーブ・コーエン氏と、ヤンキースのハル・スタインブレナー氏の両オーナーから熱い視線を注がれている山本。同メディアは「これは２チームの競争とは程遠い」と予見するように、NPB最高右腕を巡る獲得レースは、ますます熱を帯びてきそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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