メジャーリーグは2月中旬からのスプリング・トレーニング(春季キャンプ)を経て、新シーズンを迎える。昨年の開幕前はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催され、一昨年は労使協定を巡ってのロックアウトが続いていたこともあり、2024年シーズンは久しぶりにすべての選手がキャンプスケジュールに身を置くシーズンとなる。
メジャー3年目を迎えるシカゴ・カブスの鈴木誠也は、昨季のWBCやロックアウトの影響を受けたひとりである。ルーキーシーズンの22年は、MLBと選手会側が新労使協定に合意。ロックアウト終了後の3月18日にカブスとの契約を結んだ鈴木は、僅かな期間のスプリング・トレーニングで調整を行ない、開幕メンバーに名を連ねた。初めて対戦するメジャー投手、長距離移動を伴う過密スケジュールなど慌ただしいシーズンをなんとか乗り切った。
メジャー2年目は好不調の波が激しいシーズンとなった。1月上旬に栗山英樹監督(当時)率いる侍ジャパンのWBC代表メンバーに選出。主力として同監督からも大きな期待を寄せられた鈴木はメジャー2年目、そしてWBC優勝に向けてフィジカル強化に着手していた。
だがその矢先、予期せぬアクシデントが日本人スラッガーを襲った。カブスのキャンプ中に脇腹を痛めてしまい、鈴木は侍ジャパンを辞退する苦渋の決断を下す。MLBの公式戦出場も、ケガの影響で4月半ばまで出遅れてしまった。
過去2年、故障での離脱や調子の波をキープしずらいシーズンを送っている鈴木。3年目の今季は、シーズンを通して安定したパフォーマンスが現地メディアからも求められている。MLB公式サイト『MLB.com』は現地1月23日、昨シーズン目覚ましい輝きを放ったプレーヤーについての特集記事を配信。「勢いを2024年につなげるべき、後半戦のスター選手」と銘打ったタイトルを打ち、その代表的なプレーヤーのひとりに、カブス打線の中軸を担う日本人スラッガーを選出した。
鈴木は昨シーズン後半戦に覚ましい打棒を発揮している。前半戦は71試合の出場で打率.259、7本塁打、28打点、OPS.748と苦戦したが、後半戦は67試合で打率.313、13本塁打、46打点、OPS.938と好成績をマーク。識者らを唸らせ、チーム内でも大きな存在感を放った。
同メディアは鈴木の昨シーズンについて、「スプリング・トレーニングの大半と、23年シーズンが開幕して2週間ぐらいは左斜角筋の故障で欠場した。その影響もあり、スズキが7月までリズムを掴めなかったのは、さほど驚くべきことではなかった」と振り返っている。
そのうえで、「オールスターブレイク後、スズキは別のギアを見つけ、時間とともに調子を上げていった」と記しており、「9月には28試合に出場し、打率.370、二塁打9本、三塁打2本、7本塁打を記録した。スズキが後半戦に残した数字は、彼のNPB時代のキャリア(打率.315、OPS.984)とよく似ている」と指摘。シーズン後半戦がいかに好調だったかを説いており、今季は序盤からの打棒爆発に期待を寄せている。
間もなく迎える2024年シーズンのメジャーリーグ。鈴木が所属するカブスは今オフ、WBC決勝の先発マウンドを託された日本代表左腕の今永昇太を獲得。さらに、フリーエージェントで移籍市場を大いに賑わせた大谷翔平、山本由伸が揃って名門ロサンゼルス・ドジャースに加入し、日米で大きな話題をさらった。
例年以上に日本人メジャーリーガーの動向に注目が集まる今シーズン。多くの選手たちが心身とも万全な状態で、メジャーのグラウンドに立つことを願うばかりだ。
構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】MLBでも打ちまくる!シカゴ・カブスの中軸を担う鈴木誠也を特集!
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メジャー3年目を迎えるシカゴ・カブスの鈴木誠也は、昨季のWBCやロックアウトの影響を受けたひとりである。ルーキーシーズンの22年は、MLBと選手会側が新労使協定に合意。ロックアウト終了後の3月18日にカブスとの契約を結んだ鈴木は、僅かな期間のスプリング・トレーニングで調整を行ない、開幕メンバーに名を連ねた。初めて対戦するメジャー投手、長距離移動を伴う過密スケジュールなど慌ただしいシーズンをなんとか乗り切った。
メジャー2年目は好不調の波が激しいシーズンとなった。1月上旬に栗山英樹監督(当時)率いる侍ジャパンのWBC代表メンバーに選出。主力として同監督からも大きな期待を寄せられた鈴木はメジャー2年目、そしてWBC優勝に向けてフィジカル強化に着手していた。
だがその矢先、予期せぬアクシデントが日本人スラッガーを襲った。カブスのキャンプ中に脇腹を痛めてしまい、鈴木は侍ジャパンを辞退する苦渋の決断を下す。MLBの公式戦出場も、ケガの影響で4月半ばまで出遅れてしまった。
過去2年、故障での離脱や調子の波をキープしずらいシーズンを送っている鈴木。3年目の今季は、シーズンを通して安定したパフォーマンスが現地メディアからも求められている。MLB公式サイト『MLB.com』は現地1月23日、昨シーズン目覚ましい輝きを放ったプレーヤーについての特集記事を配信。「勢いを2024年につなげるべき、後半戦のスター選手」と銘打ったタイトルを打ち、その代表的なプレーヤーのひとりに、カブス打線の中軸を担う日本人スラッガーを選出した。
鈴木は昨シーズン後半戦に覚ましい打棒を発揮している。前半戦は71試合の出場で打率.259、7本塁打、28打点、OPS.748と苦戦したが、後半戦は67試合で打率.313、13本塁打、46打点、OPS.938と好成績をマーク。識者らを唸らせ、チーム内でも大きな存在感を放った。
同メディアは鈴木の昨シーズンについて、「スプリング・トレーニングの大半と、23年シーズンが開幕して2週間ぐらいは左斜角筋の故障で欠場した。その影響もあり、スズキが7月までリズムを掴めなかったのは、さほど驚くべきことではなかった」と振り返っている。
そのうえで、「オールスターブレイク後、スズキは別のギアを見つけ、時間とともに調子を上げていった」と記しており、「9月には28試合に出場し、打率.370、二塁打9本、三塁打2本、7本塁打を記録した。スズキが後半戦に残した数字は、彼のNPB時代のキャリア(打率.315、OPS.984)とよく似ている」と指摘。シーズン後半戦がいかに好調だったかを説いており、今季は序盤からの打棒爆発に期待を寄せている。
間もなく迎える2024年シーズンのメジャーリーグ。鈴木が所属するカブスは今オフ、WBC決勝の先発マウンドを託された日本代表左腕の今永昇太を獲得。さらに、フリーエージェントで移籍市場を大いに賑わせた大谷翔平、山本由伸が揃って名門ロサンゼルス・ドジャースに加入し、日米で大きな話題をさらった。
例年以上に日本人メジャーリーガーの動向に注目が集まる今シーズン。多くの選手たちが心身とも万全な状態で、メジャーのグラウンドに立つことを願うばかりだ。
構成●THE DIGEST編集部
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