球界を代表するスーパースター、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)が去ったロサンゼルス・エンジェルスが今季、攻撃面で新たなスタイルを模索している。
MLB公式サイト『MLB.com』が現地3月5日に、「2024年、エンジェルスはもっと走る」と銘打った興味深いトピックを配信した。今シーズンから新たにエンジェルスの指揮官として就任したロン・ワシントン監督のもと、チームはこれまで以上に走塁面に力を注いでいく方針であると報じている。
「アグレッシブに次の塁を狙うことが、今後のエンジェルスのアイデンティティの大きな部分を占める」
今季のコンセプトをそのように説明するワシントン新監督。2010、11年には2年連続でテキサス・レンジャーズをワールドシリーズ進出に導き、17年からはアトランタ・ブレーブスの三塁コーチに就任すると、21年には26年ぶり4度目の世界一に貢献した屈指の名将だ。
そんな71歳の指揮官は盗塁を多用するスタイルが持ち味であり、その戦術を9年連続でプレーオフ進出を逃しているエンジェルスにも注入しようとしていると記事では指摘している。
老将の意図は、すでに今キャンプ中からチーム内に少しずつ浸透してきているようだ。記事内では、走塁面の強化に取り組んでいるとして、ここまでのオープン戦のスタッツを列挙。「エンジェルスはここまで10試合で16盗塁と、今年のスプリング・トレーニングでは全球団のなかでも2位だ」と強調。そのうえで、「昨シーズンの球団盗塁数は『72』で、これはメジャーの中で2番目に少なかった。盗塁率はわずか38%で、球団ワースト2位タイだった」と前年と180度違う点を挙げ、大きな改善だと注目している。
他にも、今季のチーム体制について見逃せない言及をしている。「ワシントン監督は、昨季まで同じブレーブスで仕事をしていたエリック・ヤング・シニアを呼び寄せた。さらに、ヒューストン・アストロズの元監督であるボー・ポーターを一塁コーチに雇った」と説明。2人とも走塁指導のエキスパートであり、同監督が「驚異的な走塁を誇るチームにしたい」「走塁ができる選手は、次の塁を狙う機会が増えるだろう」と語り、新しく生まれ変わろうとするチームに期待を寄せている。
同メディアは「昨年のエンジェルスは主にパワーに頼って得点を決めていた」と鋭く指摘。「より自由に走ることが出来るこのメンタリティーは、選手たちから大きな支持を受けている」と論じている。
事実、昨シーズンは主に先頭打者を担っていたミッキー・モニアックは「昨年はマイク・トラウト、ショウヘイ・オオタニ、ハンター・レンフローという本塁打を狙えるプレーヤーが揃っていたので、あまり(走塁に)積極的になれないと感じていた」と話しており、新指揮官が推し進める戦術について太鼓判を押すコメントを残している。
モニアックは「塁上でアグレッシブに攻めて、(今季は)相手チームにプレッシャーをかけることができると思う。若い頃から自分のプレーの一部だったから、楽しみだよ」と語り、開幕に向けて手応えを掴んでいる。
エンジェルスの主砲として昨季44本のホームランを放ち、日本人として史上初のアメリカン・リーグ本塁打王のタイトルを獲得した大谷。大黒柱が抜けた打線で大幅な戦力ダウンが否めず、悲観的な意見で注目される2024年のエンジェルス。14年を最後にプレーオフ進出から遠のいているチームは、「足」で大きく生まれ変わろうとしている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】ロッキーズ戦で3打数3安打の猛打爆発!大谷翔平の全打席をチェック
MLB公式サイト『MLB.com』が現地3月5日に、「2024年、エンジェルスはもっと走る」と銘打った興味深いトピックを配信した。今シーズンから新たにエンジェルスの指揮官として就任したロン・ワシントン監督のもと、チームはこれまで以上に走塁面に力を注いでいく方針であると報じている。
「アグレッシブに次の塁を狙うことが、今後のエンジェルスのアイデンティティの大きな部分を占める」
今季のコンセプトをそのように説明するワシントン新監督。2010、11年には2年連続でテキサス・レンジャーズをワールドシリーズ進出に導き、17年からはアトランタ・ブレーブスの三塁コーチに就任すると、21年には26年ぶり4度目の世界一に貢献した屈指の名将だ。
そんな71歳の指揮官は盗塁を多用するスタイルが持ち味であり、その戦術を9年連続でプレーオフ進出を逃しているエンジェルスにも注入しようとしていると記事では指摘している。
老将の意図は、すでに今キャンプ中からチーム内に少しずつ浸透してきているようだ。記事内では、走塁面の強化に取り組んでいるとして、ここまでのオープン戦のスタッツを列挙。「エンジェルスはここまで10試合で16盗塁と、今年のスプリング・トレーニングでは全球団のなかでも2位だ」と強調。そのうえで、「昨シーズンの球団盗塁数は『72』で、これはメジャーの中で2番目に少なかった。盗塁率はわずか38%で、球団ワースト2位タイだった」と前年と180度違う点を挙げ、大きな改善だと注目している。
他にも、今季のチーム体制について見逃せない言及をしている。「ワシントン監督は、昨季まで同じブレーブスで仕事をしていたエリック・ヤング・シニアを呼び寄せた。さらに、ヒューストン・アストロズの元監督であるボー・ポーターを一塁コーチに雇った」と説明。2人とも走塁指導のエキスパートであり、同監督が「驚異的な走塁を誇るチームにしたい」「走塁ができる選手は、次の塁を狙う機会が増えるだろう」と語り、新しく生まれ変わろうとするチームに期待を寄せている。
同メディアは「昨年のエンジェルスは主にパワーに頼って得点を決めていた」と鋭く指摘。「より自由に走ることが出来るこのメンタリティーは、選手たちから大きな支持を受けている」と論じている。
事実、昨シーズンは主に先頭打者を担っていたミッキー・モニアックは「昨年はマイク・トラウト、ショウヘイ・オオタニ、ハンター・レンフローという本塁打を狙えるプレーヤーが揃っていたので、あまり(走塁に)積極的になれないと感じていた」と話しており、新指揮官が推し進める戦術について太鼓判を押すコメントを残している。
モニアックは「塁上でアグレッシブに攻めて、(今季は)相手チームにプレッシャーをかけることができると思う。若い頃から自分のプレーの一部だったから、楽しみだよ」と語り、開幕に向けて手応えを掴んでいる。
エンジェルスの主砲として昨季44本のホームランを放ち、日本人として史上初のアメリカン・リーグ本塁打王のタイトルを獲得した大谷。大黒柱が抜けた打線で大幅な戦力ダウンが否めず、悲観的な意見で注目される2024年のエンジェルス。14年を最後にプレーオフ進出から遠のいているチームは、「足」で大きく生まれ変わろうとしている。
構成●THE DIGEST編集部
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