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「経過を見守る価値は十分ある」上沢直之、2度目登板は2回1失点も米メディアからはポジティブな評価も「正しい方向への一歩」

THE DIGEST編集部

2024.03.06

レイズとマイナー契約を結んでいる上沢。2度目の登板も会心の投球ではなかったが、ポジティブな評価も見られている。(C) Getty Images

 タンパベイ・レイズのスプリングトレーニングに参加している上沢直之が現地時間3月5日、敵地でのボストン・レッドソックス戦に先発登板。オープン戦2試合目のマウンドとなったこの日、2イニングを投げ2安打1失点、1奪三振3四球の内容だった。

 この日はレッドソックス主砲のラファエル・ディバースから空振り三振を奪うなど、初回を無失点で切り抜け、2回にも日本人対決となった吉田正尚も打ち取るなど、上々の立ち上がりにみえた。しかし、その後制球に苦しみ3連続四球などで1点を失っている。
 
 3月1日に行なわれたアトランタ・ブレーブス戦での被安打8、7失点という悔しい初登板を経てのマウンドだったが、この日も快心の投球とは言えない印象となった。しかし、試合後の現地レポートの中ではポジティブな見解が日本人右腕に対し送られている。

 メジャー公式サイト『MLB.com』では、この日の上沢の投球について「先週の不安定なデビューに耐えた後での2度目の登板は完璧ではなかった」と振り返りながら、「しかしこの右腕にとって、火曜日にジェットブルー・パークでレッドソックスに7対4で敗れた試合で先発した2イニングは、少なくとも正しい方向への一歩のように感じられた」と評している。

 トピックの中では、メジャー契約を目指しスプリングトレーニングに臨んでいる上沢が、「"何でもやってみろ"というアドバイスをレイズから受けている」と述べたことを記しており、現在はさまざまなチャレンジを試みている時期であると説明している。

 その上で、同メディアはこのレッドソックス戦の結果について「2回を2安打と3四球で1失点に抑え、49球中27球をストライクに投げて1三振を奪った」とスタッツに言及。

 全体的には、「まずまず、良い内容だった」と指摘しながら、「日本ではオールスターに3度出場したウワサワは、1月にレイズと魅力的なスプリット契約を結んだ。エースのシェーン・マクラナハンが故障し、ローテーションのイニングをカバーする投手が必要なレイズにとっては、低コストでハイリターンが期待できる契約である」とスターターとしての重要性を強調。続けて「今春のキャンプで最も興味深い非ロースター招待選手の1人であり、今月以降の経過を見守る価値は十分にある」と見通している。

「いろいろ練習してきたので、今日は多くのことを試すことができた」と語ったという上沢。新天地で苦難に直面しようとも、新たな可能性を見出そうと歩み続ける30歳の挑戦はまだまだ続く。

構成●THE DIGEST編集部
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