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水原一平氏の違法賭博問題に「大谷翔平は質問に答えていない!」と米メディアからクレーム!? 「重要」と痛烈に指摘した2つの疑問

THE DIGEST編集部

2024.04.01

突然の決別となった大谷(左)と水原(右)氏。元通訳の違法賭博スキャンダル解決の糸口はまだ見えない。(C)AP/AFLO

 自らの潔白主張も、懐疑的な声はいまだ止まない。

 ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は元通訳・水原一平氏の違法賭博スキャンダルについて、現地3月25日に球団クラブハウスで初めて報道陣の前で声明を発表した。

 大谷は「信頼していた方だったので、悲しくてショック」「彼が僕の口座からお金を盗んだ」などと告白。水原氏が自分自身だけでなく、チームメイトや球団関係者、代理人などにも嘘の報告をしていたことを告発し、「僕自身は(違法)ブックメーカーなどに賭けていないし、送金も依頼していない」と、自らの関与を真っ向から否定した。

 球界のスーパースターは全幅の信頼を寄せていたパートナーの裏切り行為について「正直ショックという言葉が、正しいと思わない。それ以上の言葉で表せないという感覚で、この一週間は過ごしてきた。今はそれを言葉にするのは難しい」と落胆の色を隠せなかった。

 しかし、「今シーズンも本格的にスタートするので、弁護士にお任せして、警察に全面的に協力したい。気持ちを切り替えるのは難しいがお話ができて良かった」と本拠地での開幕戦を前に発表の場を設けた意図を説明。「質疑応答はありませんが、さらに進んで行きます」と、あらためて新天地での決意を口にした。

 その言葉通り、大谷は開幕から全6試合(韓国で2試合)で「2番・指名打者」としてフル出場。29打席に立ち、いまだホームランは生まれていないが打率.269、打点2、盗塁1、得点4をマーク。強力打線の主軸としてチャンスメイクに寄与している。現地31日のセントルイス・カーディナルス戦では打球速度115.8マイル(約186.3キロ)の弾丸ライナーを右翼線に放つエンタイトルツーベースで反撃の口火を切った。
 
 だが日本人スターの活躍を称える一方で、「ショウヘイ・オオタニは、イッペイ・ミズハラの調査について残る疑問に答えられずにいる」と、先日の声明発表にケチをつけるメディアも見受けられる。

 ドジャースのあらゆる情報を日夜発信している専門メディア『Dodgerblue』は「オオタニは月曜日(25日)の記者会見で、代理通訳のウィル・アイアトンが隣で英訳しながら日本語の声明を読み上げた。彼は野球やその他のスポーツに賭けたことはないと強調し、ミズハラを窃盗の疑いで告発した。だが、オオタニは重要な疑問に答えていないままだ。元通訳が自分の銀行口座にアクセスしていたことを彼は知っていたのか、最近まで気付かずにどのようにして450万ドル(約6億8000万円)にのぼる大金を盗まれたのかなどだ」と厳しく追及している。

 発表会見に出席した米紙『Los Angeles Times』のディラン・ヘルナンデス記者によると、「捜査が進行中であるため、これ以上の詳細は提供できない」と述べた大谷のコメントを紹介したうえで、「オオタニの代理人はミズハラを捜査当局に通報したことを明らかにしているが、どの機関に通報したかについては、繰り返し明言を拒否している。これもオオタニが明かさなかった詳細だ」と腑に落ちない点を強調している。

 同メディアは「ミズハラが南カリフォルニアのブックメーカー、マシュー・ボーワーに電信送金するためオオタニの銀行口座にアクセスすることは、確かに合理的である」と記したうえで、水原氏が解雇報道の前後で大きく言い分を変えた『変化』に注目。賭博業者に送金したのは元通訳なのか、大谷本人なのか、いまだ疑惑の目を向けている。

 米スポーツ専門局『ESPN』によると、巨額の借金を抱えていた水原氏は当初、大谷が借金を肩代わりしてくれたと証言していたが、翌日になってその発言を全面撤回している。20日に韓国・ソウルで行なわれたMLB開幕戦の試合後、同氏は球団のクラブハウスで「私はギャンブル依存症である」と告白。大谷はこの時に初めて、自分の口座からお金が引き出されている事実を知ったという。

 MLBは事態が明るみになった後、水原氏に対してすでに違法賭博の疑いで調査を開始しており、MLB調査局(DOI)がこの件に関して慎重な捜査を進めている。世界中の野球ファンに衝撃を与えたスキャンダルは、解決にまだまだ時間がかかりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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