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「ワールドクラスの嘘つきだ」水原一平容疑者が示した“教科書通りのギャンブル依存症”を米識者が糾弾!「自虐的で主流ではないスポーツにまで手を出した」

THE DIGEST編集部

2024.04.14

現在保釈中の水原容疑者(左)。大谷(右)との接触禁止など複数の条件を提示されている。写真:西村尚己/アフロスポーツ

 現地4月11日、米ロサンゼルスの連邦検察はロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平の元通訳である水原一平氏を銀行詐欺罪で訴追。37ページに及ぶ訴状を公開し、いわゆる違法賭博スキャンダルの全容が明かされるに至った。翌日には水原容疑者が連邦地裁に出廷。ほどなくして条件付きでの保釈が認められ、5月9日の次回法廷で罪状認否が行なわれる予定だ。
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 あらためて訴状を読み込んで自身の見解をX(旧ツイッター)上で示したのが、米ネットワーク『Fox Sports』の人気トーク番組「ザ・カートン・ショー」でホストを務めるクレイグ・カートン氏だ。水原容疑者の振る舞いを「教科書通りのギャンブル依存症だ」と指摘した。

 カートン氏は「ミズハラによるあれだけのレベルのギャンブルをオオタニが知らなかったことを驚かないでほしい」と書き出し、「強迫観念に憑りつかれたギャンブラーは、ワールドクラスの嘘つきであり隠蔽者なのだ。公開された記録を読めば、彼の行為がギャンブル依存症の教科書通りであることがよく分かる。限度額の引き上げをあれだけ依頼し、嘆願しているのだから...」と続けた。

 さらにカートン氏はギャンブル依存症の典型的な事例を水原容疑者に重ね合わせる。「過去に酷く負け込んだ自身に対して自虐的になり、支払い能力をはるかに超えた入金を約束してしまう。そして大学サッカーのような主流ではないスポーツにまで手を出す。結果的に金額はさまざまだが、1日平均25回で合計1万9000回にも達する賭けにはまった。絶望的な状況にあって、彼にはそうするほかに術がなかったのだ」と説明した。

 そして最後に「野球に賭けた証拠がいっさい出ていないのだから面白い。これはオオタニが彼自身の銀行口座のことを知らなかったという事実とともに私を驚かせた」と記している。
 
 訴状によると水原容疑者は大谷になりすまして銀行を欺き、1600万ドル(約24億5000万円)を超える巨費を口座から送金していた。当初送金額は「少なくとも450万ドル(約6億8000万円)」と報じられていたが、なんと実際はその3倍を上回る額だったのだ。違法賭博による純損失額が4068万ドル(約62億円)に達していた事実も公開され、日米のファンやメディアを唖然とさせた。

 大谷の代理人であるネズ・バレロ氏や財務担当者らは当該口座にアクセスできなかった。水原容疑者は銀行口座にひもづく携帯電話番号とメールアドレスを自身のものへと変更し、バレロ氏らには「この口座に大谷は関与してほしくないと言っている」と嘘の情報を伝えて信じ込ませ、口座にある資金を思うがままに使い込んでいたという。

 今回のような巨額被害をもたらした銀行詐欺罪の場合、水原容疑者には最大で禁固30年の実刑が言い渡される可能性がある、と現地では報じられている。司法取引によってはかなり減刑されるケースもあるようだが、実刑の厳罰は避けられないだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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