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「マジで意味が分からない」大谷翔平に嫉妬ブーイングを浴びせた敵地の振る舞いに米記者が苦言! ”トロント入り誤報”を皮肉も

THE DIGEST編集部

2024.04.27

大谷は初回に敵地ファンからブーイングを浴びるが、7号先制アーチを放ち、歓声に変えた。(C)Getty Images

 日本人スターに降りかかったブーイングに疑問符がついている。

 現地4月26日、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でトロント・ブルージェイズと対戦し、19安打12得点の猛攻で大勝を収めた。「2番・指名打者」で先発出場した大谷翔平は3試合ぶりとなる7号先制ソロホームランを放ち、大量得点の口火を切る活躍を見せた。

 初回から異常な雰囲気が球場を包み込んだ。1死走者なしの第1打席、ドジャースの背番号17がバッターボックスに入ろうとした時だ。地元トロントのファンから強烈なブーイングが巻き起こり、大谷に大きなプレッシャーを与えた。

 敵地ファンの気持ちは分からなくもない。昨年12月、大谷がドジャースと10年総額7億ドル(約1015億円)の超メガ契約を結ぶ直前、一時ブルージェイズ移籍が決定的との情報が急浮上した。地元ファンは偉才の入団に胸を踊らせたが、結局この情報は「誤報」だと判明。のちに情報を発信した米記者が自身のSNSで謝罪する異例の事態に発展した。

 大谷自身に非はまったくないはずなのだが、ブルージェイズ・ファンにとっては期待を大きく裏切られたのも同然。日本人スターにぶつけようのない嫉妬のような怒りが、ブーイングという形で表れたのだった。

 しかし、スーパースターはまったく動じず、いつも通り涼しい表情を見せて集中力を高める。そして、カウント1-1から相手先発クリス・バシットが投じたスライダーを鋭くスイングすると、ジャストミートした打球は一直線にライトスタンドに飛び込む。一振りで雑音を一蹴する見事な一発で、偉才は悠々とダイヤモンドを1周した。
 
 結果として、大谷にとっては幸先よいスタートとなったが、このブーイングについては米メディアの中では否定的な意見が寄せられている。

 ドジャースのあらゆる情報を発信している専門メディア『DodgersBeat』は、大谷がソロ弾を放った動画を共有しながら、「ブルージェイズのファンがショウヘイ・オオタニにブーイングをする理由が、マジで意味が分からない」と一刀両断。続けて、「彼は飛行機に乗っていることも、トロントと契約しているとか、何も報告をしていない」と猛反発を示し、その振る舞いに苦言を呈している。

 同じくドジャース番記者で米放送局『ESPN』の番組にも出演しているブレイク・ハリス氏は「ショウヘイ・オオタニはトロントにいる。(ここに来るまで)オオタニはトロント行きの飛行機に乗っていた。そして、オオタニはトロントでブーイングを受けながらホームランを打ったばかりだ」と、世紀の"誤報報道"を皮肉しながらX(旧ツイッター)に綴り、右翼スタンドにかっ飛ばした先制弾を称えた。

 ブーイングをモチベーションに変え、強烈なお返しを放った大谷。試合後には「自分のチームが好きだからこそ、相手の選手にブーイングしたりするんだと思うので。そういう熱量というのは、ドジャースファンでもブルージェイズファンでも、野球が好きなんだなというリスペクトを逆に感じるところです」と、気品溢れる超一流のコメントを残している。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】大谷翔平が第1打席で、いきなり7号先制アーチ!
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