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プロ野球

「真っすぐを狙った中で変化球を打つ」パ・リーグのパワーピッチャーに苦戦していたオリックス西川龍馬にようやく復調の兆し【オリ熱コラム2024】

どら増田

2024.05.27

天才的な打撃センスを誇る西川。不振に苦しんでいたが、ようやく本来の姿を取り戻しつつある。写真:野口航志(DsStyle)

天才的な打撃センスを誇る西川。不振に苦しんでいたが、ようやく本来の姿を取り戻しつつある。写真:野口航志(DsStyle)

 昨オフにFAで広島からオリックスに移籍した西川龍馬が苦しんでいる。交流戦開始時点で45試合に出場し、打率.233、1本塁打。「パ・リーグで勝負したい」という強い気持ちからオリックスに移籍したが、得点圏打率もここまで.250といまひとつ。昨年は.305、一昨年は.351とポイントゲッターとして活躍した広島時代の実力はまだ発揮されていない。

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 入団会見で「あまり対戦のないピッチャーが多いので、対応がすぐにできるのかとか、不安の方が大きいんですけど、それをプレッシャーに感じてやりたい」と話してい西川だが、パワーピッチャーの多いパ・リーグ投手陣に苦心していることがバッターボックスからも感じられた。

 西川自身、「自分が思っていた以上に真っすぐが多く、(スピード)ガンより球が速い」と実際にパ・リーグのピッチャーと対戦した印象を語っている。もちろん、ただ手をこまねいているわけではない。「(狙いを)真っすぐで行くか、変化球で行くかですね。行くなら行くで行った方がいいなっていうのは感じてるので、半速球じゃなくて、しっかり真っすぐを狙った中で変化球対応の方がいい」と最近は打席での迷いが消えた様子だ。
 実際、交流戦を前に少しずつ復調の兆しが見えている。

 5月23日の日本ハム戦で猛打賞、25日の西武戦でもマルチ安打を記録するなど、迷いのないバッティングが功を奏している。「パ・リーグはコントロールがいいピッチャーが多いので、いろんな球種を頭に入れながら打席に立っている」とも語る西川。チーム事情もあり打順は日々変わっているが、下位に西川がいる怖さは相手チームにはあるはずで、交流戦で勝手知ったるセ・リーグのピッチャーと対戦することで、完全復調をアピールしたい。

取材・文●どら増田

【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。

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