MLBデビューから無傷の5勝、防御率は両リーグトップの0.84と驚異的な数字を残してるシカゴ・カブスの今永昇太に、米メディアは大きな関心を示している。米誌『Sports Illustrated』のトム・バードゥッチ記者は5月28日、今永の投球を分析した記事を掲載。MLBの打者を抑え続けている秘訣に迫った。
【動画】今永とカブスが共同投稿した“煽りムービー”をチェック
「イマナガの速球はリーグ平均以下の球速だが、それは打者にとって最も手強いボールだ。カブスの左腕が投げる平均92マイル(約148キロ)の速球は、リーグ平均94.1マイル(約151キロ)より遅いにもかかわらず、どの投手よりも“走っている”。多くの投手がデザイナーズ・スピンで変化球を作りながら、熱心に球速を追い求める時代に、平均球速よりも遅いイマナガの速球は、なぜ特別なのか」
このように記したバードゥッチ記者は、「イマナガの投球は、マジックでも魔法でもない。彼の速球は美しい科学に行きつく。身長178センチのイマナガのリリースポイントは低く、リーグ平均よりも高い回転数(2439回転)を投げる。その速球がストライクゾーン上部を強烈に射抜くのだ。高めの速球は124球投げ、許した安打はわずか5本。被打率は.119で、速く投げる必要がない証拠を示す投手のひとりだ」と説明した。
「回転数が非常に多く、ほかの投手の速球よりも重力に逆らう。沈みにくいボールのため、打者の多くはボールの下をスイングする。速く投げる必要がない証拠を示すひとり」とも記したバードゥッチ記者は、課題も提示。「対戦するたびに打者は慣れていく。たとえば、最初の2打席の平均打率は.152だが、それ以降は.347。また、今永の75球以内の打率は.174だが、その後は.333という数字が出ている」と、打席やイニングを追うごとに打者は対応しているのだ。
さらに今後は耐久性も問題になるかもしれないという。「イマナガは2023年に日本で159イニングを投げた。試合の多いMLBでは、クレイグ・カウンセル監督によると170イニング程度に制限するという。セントルイスでの試合が雨で中止になった後、イマナガはスライド登板せず、登板を1度スキップ。10日の休養を経てミルウォーキー・ブルワーズ戦(現地5月29日)に登板するのは、そのためだ」と伝えた。
同じナ・リーグ中地区で首位に立つブルワーズを相手に、はたして今永はどのような投球を見せてくれるのか。
構成●THE DIGEST編集部
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「イマナガの速球はリーグ平均以下の球速だが、それは打者にとって最も手強いボールだ。カブスの左腕が投げる平均92マイル(約148キロ)の速球は、リーグ平均94.1マイル(約151キロ)より遅いにもかかわらず、どの投手よりも“走っている”。多くの投手がデザイナーズ・スピンで変化球を作りながら、熱心に球速を追い求める時代に、平均球速よりも遅いイマナガの速球は、なぜ特別なのか」
このように記したバードゥッチ記者は、「イマナガの投球は、マジックでも魔法でもない。彼の速球は美しい科学に行きつく。身長178センチのイマナガのリリースポイントは低く、リーグ平均よりも高い回転数(2439回転)を投げる。その速球がストライクゾーン上部を強烈に射抜くのだ。高めの速球は124球投げ、許した安打はわずか5本。被打率は.119で、速く投げる必要がない証拠を示す投手のひとりだ」と説明した。
「回転数が非常に多く、ほかの投手の速球よりも重力に逆らう。沈みにくいボールのため、打者の多くはボールの下をスイングする。速く投げる必要がない証拠を示すひとり」とも記したバードゥッチ記者は、課題も提示。「対戦するたびに打者は慣れていく。たとえば、最初の2打席の平均打率は.152だが、それ以降は.347。また、今永の75球以内の打率は.174だが、その後は.333という数字が出ている」と、打席やイニングを追うごとに打者は対応しているのだ。
さらに今後は耐久性も問題になるかもしれないという。「イマナガは2023年に日本で159イニングを投げた。試合の多いMLBでは、クレイグ・カウンセル監督によると170イニング程度に制限するという。セントルイスでの試合が雨で中止になった後、イマナガはスライド登板せず、登板を1度スキップ。10日の休養を経てミルウォーキー・ブルワーズ戦(現地5月29日)に登板するのは、そのためだ」と伝えた。
同じナ・リーグ中地区で首位に立つブルワーズを相手に、はたして今永はどのような投球を見せてくれるのか。
構成●THE DIGEST編集部
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