エース級の満点快投に拍手喝采が止まない。
現地6月7日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸はニューヨーク・ヤンキース戦に先発。メジャー移籍後、自己最多となる106球の熱投で7回2安打7奪三振無失点に抑えた。だが両軍とも0対0の拮抗した展開のまま進行。7勝目は逃したが、盛大なブーイングを浴びせた敵地ファンを黙らせる見事なピッチングを見せた。
初回は2アウトから、21本塁打でリーグトップを走るアーロン・ジャッジに二塁打を打たれるも、続くジアンカルロ・スタントンを三球三振に仕留め、上々の立ち上がり。2回は味方の失策から2死一、三塁とピンチを招いたが、ホセ・トレビノをスライダーで空振り三振に抑えた。
3回以降も、日本人右腕の圧巻ピッチングが続く。メジャー移籍後、自己最速となる98.2マイル(約158キロ)を計測するなど、フォーシームの切れ味は抜群。他にもスプリット、カーブ、スライダーなど変化球を駆使して、現在8連勝中と絶好調のヤンキース打線を手玉に取る。
味方打線の援護がないまま、山本は6回も1番からの好打順をあっさり2アウト。ヤンキース・ファンの大歓声の中、一発を秘めるジャッジを迎える。ボールが先行する中、この試合初めて四球を与えるが、2打席凡退に抑えているスタントンを力のある速球、スライダーで追い込むと、最後は高め155キロの渾身ストレートで空振り三振に斬って取ると、日本人右腕は雄叫びを上げた。
7回もマウンドに上がった山本は1死から再び四球を与えたが、次打者を併殺に打ち取り3アウト。ベンチに戻ると、デーブ・ロバーツ監督と熱い抱擁を交わし、チームメイトから労いのハイタッチの嵐。移籍後、自己最多となる106球の快投劇でア・リーグ東地区首位を走るヤンキースを7回2安打無失点と、ほぼ完璧な内容で先発の役目を果たした。
その裏ドジャース打線が無得点に終わり、山本の今季7勝目は叶わなかったが、日本人ルーキーの快投に米記者からは称賛の声が寄せられている。米紙『Los Angeles Times』のジャック・ハリス氏は山本の降板後、自身のX(旧ツイッター)を即更新。山本の投球内容を記したうえで、「今シーズン最もエースらしい投球だったと思う。フォーシームの球速(平均97.1マイル)は圧倒的に速く、スライダーとスプリッター(4つの三振を記録)をうまく使った」と、今季一番の出来だと賛辞が止まない。
他にも、米スポーツ専門メディア『The Athletic』でドジャース番を務めるファビアン・アルダヤ氏は、速球の球速がイニングを重ねるごとに増すところに注目。「ヤンキー・スタジアムでのデビュー戦は、今のところ順調だ」と無失点ピッチングをXで実況。「ヨシノブ・ヤマモトは7回に登板し、自己最多の106球を投げて無失点に抑えた。防御率は3.00だ」と付け加え、ついに3点台を切る寸前まで来たと強調している。
なお試合は、両チーム無得点の緊迫した展開で延長戦に突入。延長11回表にテオスカー・ヘルナンデスが値千金の2点適時打を放ち、ドジャースがついに均衡を破る。その裏ヤンキースの反撃を1点に抑え、ドジャースが2対1で勝利。白星は付かなかったが、山本の好投が最後の最後で報われた。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】山本由伸がメジャー最多106球の熱投!7回2安打7K無失点!
現地6月7日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸はニューヨーク・ヤンキース戦に先発。メジャー移籍後、自己最多となる106球の熱投で7回2安打7奪三振無失点に抑えた。だが両軍とも0対0の拮抗した展開のまま進行。7勝目は逃したが、盛大なブーイングを浴びせた敵地ファンを黙らせる見事なピッチングを見せた。
初回は2アウトから、21本塁打でリーグトップを走るアーロン・ジャッジに二塁打を打たれるも、続くジアンカルロ・スタントンを三球三振に仕留め、上々の立ち上がり。2回は味方の失策から2死一、三塁とピンチを招いたが、ホセ・トレビノをスライダーで空振り三振に抑えた。
3回以降も、日本人右腕の圧巻ピッチングが続く。メジャー移籍後、自己最速となる98.2マイル(約158キロ)を計測するなど、フォーシームの切れ味は抜群。他にもスプリット、カーブ、スライダーなど変化球を駆使して、現在8連勝中と絶好調のヤンキース打線を手玉に取る。
味方打線の援護がないまま、山本は6回も1番からの好打順をあっさり2アウト。ヤンキース・ファンの大歓声の中、一発を秘めるジャッジを迎える。ボールが先行する中、この試合初めて四球を与えるが、2打席凡退に抑えているスタントンを力のある速球、スライダーで追い込むと、最後は高め155キロの渾身ストレートで空振り三振に斬って取ると、日本人右腕は雄叫びを上げた。
7回もマウンドに上がった山本は1死から再び四球を与えたが、次打者を併殺に打ち取り3アウト。ベンチに戻ると、デーブ・ロバーツ監督と熱い抱擁を交わし、チームメイトから労いのハイタッチの嵐。移籍後、自己最多となる106球の快投劇でア・リーグ東地区首位を走るヤンキースを7回2安打無失点と、ほぼ完璧な内容で先発の役目を果たした。
その裏ドジャース打線が無得点に終わり、山本の今季7勝目は叶わなかったが、日本人ルーキーの快投に米記者からは称賛の声が寄せられている。米紙『Los Angeles Times』のジャック・ハリス氏は山本の降板後、自身のX(旧ツイッター)を即更新。山本の投球内容を記したうえで、「今シーズン最もエースらしい投球だったと思う。フォーシームの球速(平均97.1マイル)は圧倒的に速く、スライダーとスプリッター(4つの三振を記録)をうまく使った」と、今季一番の出来だと賛辞が止まない。
他にも、米スポーツ専門メディア『The Athletic』でドジャース番を務めるファビアン・アルダヤ氏は、速球の球速がイニングを重ねるごとに増すところに注目。「ヤンキー・スタジアムでのデビュー戦は、今のところ順調だ」と無失点ピッチングをXで実況。「ヨシノブ・ヤマモトは7回に登板し、自己最多の106球を投げて無失点に抑えた。防御率は3.00だ」と付け加え、ついに3点台を切る寸前まで来たと強調している。
なお試合は、両チーム無得点の緊迫した展開で延長戦に突入。延長11回表にテオスカー・ヘルナンデスが値千金の2点適時打を放ち、ドジャースがついに均衡を破る。その裏ヤンキースの反撃を1点に抑え、ドジャースが2対1で勝利。白星は付かなかったが、山本の好投が最後の最後で報われた。
構成●THE DIGEST編集部
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