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歴代最多タイ307本塁打を放った“史上最強打線”から“MLB最弱打線”へ――ブレーブスに一体何が起きているのか<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2024.06.12

昨季54本塁打&139打点を記録した大砲オルソンも、今季はなかなか当たりが出ていない。(C)Getty Images

"史上最強打線"に一体何が起こったのだろうか?

【動画】【動画】マット・オルソン、昨季のMLB最多全54本塁打をプレイバック!

 昨季、MLB歴代最多タイの307本塁打を放ち、史上初めてチーム長打率が5割を上回ったブレーブス打線が苦しんでいる。

 4月24日以降の得点数は146で、これは何とMLBワースト(!)。1位のヤンキースとは90点以上もの差をつけられている。

 昨季はロナルド・アクーニャJr.が史上初の40本塁打&70盗塁を達成し、マット・オルソンがいずれも球団新の54本塁打&139打点を記録して二冠王を獲得。この2人以外にもマーセル・オズーナ(41本)、オースティン・ライリー(37本)、オジー・アルビーズ(33本)が30本塁打の大台をクリアし、先発野手7人がOPS.800以上を記録するなど、1927年のヤンキースに匹敵する超重量打線として相手投手を恐怖に陥れてきた。

 しかし今季は、アクーニャJr.が5月26日に左膝前十字靭帯断裂の重傷を負ってシーズン終了。これは不運というしかないが、昨季と同じように猛打を発揮しているのはオズーナだけで、オルソン、アルビーズ、ライリー、マイケル・ハリス2世らが揃って不振に陥ってしまっているのは大誤算だ。
 ここまでわずか9本塁打、OPS.752のオルソンいわく「僕は常々、打撃は伝染するものだと思っている。去年はチーム全体がボールをしっかり打ち返していた。時々、それが逆に作用することもあるんだ」。つまり、今季は"負の相乗効果"が働いている、ということだ。

 22年に新人王を受賞し、昨季も打率.293、18本塁打を記録したハリス2世もここまで不振。5月25日のパイレーツ戦に1対2で敗れた後、「シーズンは長い。どこかの時点で復調できると分かっている」と語っていたが、まだ当たりは出ていない。

 6月11日(現地)のオリオールズ戦でも0対4と敗戦。昨季は2得点以下の試合が年間で12しかなかったのに、今季はシーズンの半分も昇華していない時点ですでに13を数えている。

 昨季まで6年連続でナ・リーグ東地区優勝を果たし、今季開幕前はドジャースと並ぶワールドチャンピオン候補に挙げられていたブレーブス。だが、地区首位フィリーズとはすでに10ゲーム差をつけられている。開幕直後にエースのスペンサー・ストライダーも右肘手術でシーズン絶望となり、その後アクーニャJr.の故障、さらにこの打線の不振。相次ぐ逆境を、今後克服することができるだろうか。

構成●SLUGGER編集部

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