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プロ野球

大谷・菊池・佐々木麟の“花巻東トリオ”を中心に豪華な陣容。今「最もアツい」岩手県出身選手の歴代ベストナインを考える<SLUGGER>

筒居一孝(SLUGGER編集部)

2024.06.13

大谷(中央)、菊池(右)、それに佐々木朗希(左)と佐々木麟太郎。岩手県は今や世界最高峰の選手たちの供給源となっている。写真:Getty Images(大谷、菊池)、THE DIGEST写真部(佐々木朗)

大谷(中央)、菊池(右)、それに佐々木朗希(左)と佐々木麟太郎。岩手県は今や世界最高峰の選手たちの供給源となっている。写真:Getty Images(大谷、菊池)、THE DIGEST写真部(佐々木朗)

 6月12日(現地)、大谷翔平(ドジャース)が16号ホームランを放ち、菊池雄星(ブルージェイズ)も今季4勝目。2人の花巻東高の後輩である佐々木麟太郎も、スタンフォード大でいきなり一発をぶち込むなど、岩手県出身の選手たちがそろって活躍した。この機会に(?)、同県の”歴代ベストナイン”を組んでみた。

●岩手県出身ベストナイン
捕:久慈次郎(元巨人)
一:佐々木麟太郎(スタンフォード大)
二:白坂長栄(元阪神)
三:銀次(元楽天)
遊:阿部寿樹(楽天)
左:畠山和洋(元ヤクルト)
中:阿部成宏(元近鉄ほか)
右:志田宗大(元ヤクルト)
指:大谷翔平(ドジャース)

先発:大谷翔平(ドジャース)
先発:菊池雄星(ブルージェイズ)
先発:佐々木朗希(ロッテ)
先発:堀田賢慎(巨人)
救援:風張蓮(元ヤクルトほか)
救援:欠端光則(元大洋ほか)
救援:西舘勇陽(巨人)

 プロ野球が産声を上げた90年前のスターから、最新のメジャーリーガー候補生まで、実に多種多様な選手がそろった。

 捕手の久慈は正確には巨人ではなく、その前身である大日本東京野球倶楽部(1934年にベーブ・ルースらメジャーリーグ選抜が日米野球で来日するにあたって結成されたチーム)の所属選手。あの沢村栄治とバッテリーを組んで、ルースやルー・ゲーリッグらメジャーリーガーを苦しめた。この年限りで大日本東京野球倶楽部を退団し、以降は社会人の函館太洋倶楽部でプレー。39年の試合中に牽制球が頭へ直撃して非業の死を遂げた。都市対抗野球の久慈賞は彼が名前の由来となっている。
 
 内野もかなり人材豊富だ。一塁の佐々木麟は大谷と並ぶ打線の中核になるだろう。白坂は1950年代に吉田義男とともに鉄壁の二遊間を組み、オールスターに3度選出された名二塁手。50年に記録した136併殺は、今も二塁手のシーズン最多記録となっている。

 三遊間には地元・東北に本拠を置く楽天の選手をチョイス。通算1239安打の球団記録を持ち、2013年の日本一メンバーでもある三塁の銀次は、打線に確実性を提供してくれるだろう。内野全ポジションに加えて左翼も守るなど、高い汎用性で現在もチームに貢献している阿部は、シュアな打撃やパンチ力も持ち味だ。

 内野に比べると、外野は少し層が薄いか。2015年打点王の畠山は本職が一塁だが、佐々木麟や銀次の存在もあってレフトに回ってもらった。センターの阿部成は巨人時代の1971年にイースタン・リーグで打率.403を記録して首位打者となり、近鉄移籍後は俊足の外野手として活躍した。ライトの志田は現役時代、主に代走や守備固めで活躍したスーパーサブ。指名打者から大谷を抜擢するのもありか。

「チーム岩手」の最大の強みは何と言っても豪華な先発投手陣。大谷、菊池と”令和の怪物”佐々木朗のトリオはかなり強力だ。リリーフ陣はやや地味だが、欠端はフォークを武器に1980年代の大洋(現DeNA)でフル回転したスウィングマン。クローザーには売り出し中のルーキー西舘を起用したい。あるいは23年WBC決勝のように大谷の登板させるのもいいかもしれない?

文●筒居一孝(SLUGGER編集部)
 
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