6月12日(現地)、ドジャースはブルージェイズを戦力外となっていたユーティリティのケイバン・ビジオをトレードで獲得した。
【動画】史上2組目!クレイグ&ケイバンのビジオ親子が達成したサイクル安打をプレーバック
殿堂入り名選手の父を持つ2世選手として知られるビジオは2019年にメジャーデビュー。その年いきなり16本塁打を放ち、史上2組目の親子サイクル安打も記録するなど上々のスタートを切った。
2年目の20年も、短縮シーズンながら出塁率.375、OPS.807の好成績を残したが、3年目からは故障もあって成績が停滞。今季も、6月7日にブルージェイズをDFAとなった時点で44試合に出場して打率.200、2本塁打、OPS.614という成績だった。
この数字だけを見れば、ドジャースでもあまり期待できそうにないと考える人が多いかもしれない。だが、ビジオには内外野複数のポジションを守れるという点以外にも、明確な「長所」少なくとも2つある。
1つは選球眼だ。ブルージェイズでの通算四球率は実に13.7%。今季も10.7%を記録し、打率.200に対して出塁率は.323と1割2分以上も高い。ボール球スウィング率(通算15.6%)はMLB平均(28.4%)の約半分で、たとえアウトになってしまうとしても相手投手に多く球数を投げさせることができる。 また、走塁能力も高い。これまで通算32盗塁を決めて失敗はわずかに3回。成功率は実に91.4%に達する。現役時代のデーブ・ロバーツ監督がまさにそうだったように、接戦の試合終盤に送り出す代走としても期待できる。
そうなれば、あとは何とかしてメジャー昇格当初の打力を取り戻したいところだが、“魔改造工場”ドジャースはこの点でも実績がある。
“魔改造工場”というと投手のイメージが強いが、ドジャースは野手でも過去にジャスティン・ターナー、クリス・テイラー、マックス・マンシーなど、他球団で成績の振るわなかった選手を獲得して変身させてきた前例がある。一昨年夏にカブスを事実上戦力外となったジェイソン・ヘイワードも、ドジャースに移った昨季は打率.269、15本塁打、OPS.813と数年来の打撃不振から脱却し、バイプレーヤーとして存在感を発揮した。
ドジャースでの初戦では手痛いエラーを犯してしまったビジオだが、挽回するチャンスはまだあるはず。新天地での“再生”に期待したい。
構成●SLUGGER編集部
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2年目の20年も、短縮シーズンながら出塁率.375、OPS.807の好成績を残したが、3年目からは故障もあって成績が停滞。今季も、6月7日にブルージェイズをDFAとなった時点で44試合に出場して打率.200、2本塁打、OPS.614という成績だった。
この数字だけを見れば、ドジャースでもあまり期待できそうにないと考える人が多いかもしれない。だが、ビジオには内外野複数のポジションを守れるという点以外にも、明確な「長所」少なくとも2つある。
1つは選球眼だ。ブルージェイズでの通算四球率は実に13.7%。今季も10.7%を記録し、打率.200に対して出塁率は.323と1割2分以上も高い。ボール球スウィング率(通算15.6%)はMLB平均(28.4%)の約半分で、たとえアウトになってしまうとしても相手投手に多く球数を投げさせることができる。 また、走塁能力も高い。これまで通算32盗塁を決めて失敗はわずかに3回。成功率は実に91.4%に達する。現役時代のデーブ・ロバーツ監督がまさにそうだったように、接戦の試合終盤に送り出す代走としても期待できる。
そうなれば、あとは何とかしてメジャー昇格当初の打力を取り戻したいところだが、“魔改造工場”ドジャースはこの点でも実績がある。
“魔改造工場”というと投手のイメージが強いが、ドジャースは野手でも過去にジャスティン・ターナー、クリス・テイラー、マックス・マンシーなど、他球団で成績の振るわなかった選手を獲得して変身させてきた前例がある。一昨年夏にカブスを事実上戦力外となったジェイソン・ヘイワードも、ドジャースに移った昨季は打率.269、15本塁打、OPS.813と数年来の打撃不振から脱却し、バイプレーヤーとして存在感を発揮した。
ドジャースでの初戦では手痛いエラーを犯してしまったビジオだが、挽回するチャンスはまだあるはず。新天地での“再生”に期待したい。
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