6月24日時点で23勝47敗1分、勝率.329――西武ライオンズの負けっぷりがすさまじい。まだシーズンの半分を消化したばかりだというのに、首位ソフトバンクからはすでに26ゲーム差。5位のオリックスにすら9.5ゲーム差で最下位を独走している。
この負けっぷりには、ライオンズファンならずとも少なからずショックを受けているに違いない。
下記は、平成以降(1989年~)の各球団の最長連続Bクラス記録とシーズン最低勝率をまとめたものだ。
巨人 2年(2005~06年、22~23年)/最低勝率.437(62勝80敗│2005年)
阪神 9年(1993~2002年)/最低勝率.369(48勝82敗│1991年)
中日 7年(2013~19年)/最低勝率.385(50勝80敗│1995年)
広島 15年(1998~2012年)/最低勝率.408(58勝84敗│2005年、2010年)
ヤクルト 3年(1998~2000年)/最低勝率.373(41勝69敗/2020年)
DeNA 10年(2006~15年)/最低勝率.336(48勝95敗│2010年)
ソフトバンク 9年(1989~97※) 最低勝率.325(41勝85敗│1990年)
※78年から20年連続負け越し
オリックス 8年(2000~07年)/最低勝率.353(48勝88敗│2003年)
ロッテ 9年(1996~2004年)/最低勝率.383(54勝87敗│2017年)
日本ハム 5年(2019~23年)/最低勝率.368(46勝79敗│1994年)
楽天 4年(2005~08年)/最低勝率.281(38勝97敗│2005年)
西武 3年(2014~16年)/最低勝率.450(63勝77敗│2014年)
こうして見ると、ほとんどの球団は平成に入ってから長期低迷、もしくは大きく負けが込んだシーズンを経験している。昨季日本一になった阪神は、90年代には「PL学園より弱い」と言われるほどの暗黒期を過ごした。同じくパ・リーグ3連覇中のオリックスも00年~20年までの21年間で実に19回もBクラス入り。20年途中に中嶋聡監督が就任するまでは目を覆わんばかりの惨状だったのを覚えているファンも多いだろう。近年は常勝軍団としてのイメージが定着したホークスも、南海時代の78年から20年連続Bクラスという暗黒時代があった。
平成以降、4年以上の連続Bクラスも勝率4割台未満のシーズンも経験していないのは巨人と西武だけ。1980年代~1990年代前半に広岡達朗、森祗晶監督時代に“球界の盟主”と呼ばれるほど圧倒的な強さを発揮したライオンズは2人の名将が退いた後も、長期低迷を巧みに回避してきた。最下位は21年の1度だけ。最も勝率が低い年でも.450で、低迷したという実感はあまりないはずだ。
そんな“優等生”だったからこそ、今季の低迷は余計に衝撃的だったのだろう。もちろん、ファンの大半もここまでの弱さは「未体験ゾーン」なのだ。
実際、ファンの間でもさまざまな意見がある。「今季の負けっぷりはさておき、長期低迷というわけではないからまだ暗黒期とは言えない」「かつてのオリックスに比べればまだマシ」との楽観的な(?)声もあれば、「横浜は親会社がDeNAになって建て直すことができたが、今の西武は身売りもせずにどうやって現状を改善するのか?」と危惧する人もいる。
ここからまた強い西武が帰ってくるのか、それとも球団初の暗黒期に突入するのか。本当の勝負は来季以降かもしれない。
構成●SLUGGER編集部
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この負けっぷりには、ライオンズファンならずとも少なからずショックを受けているに違いない。
下記は、平成以降(1989年~)の各球団の最長連続Bクラス記録とシーズン最低勝率をまとめたものだ。
巨人 2年(2005~06年、22~23年)/最低勝率.437(62勝80敗│2005年)
阪神 9年(1993~2002年)/最低勝率.369(48勝82敗│1991年)
中日 7年(2013~19年)/最低勝率.385(50勝80敗│1995年)
広島 15年(1998~2012年)/最低勝率.408(58勝84敗│2005年、2010年)
ヤクルト 3年(1998~2000年)/最低勝率.373(41勝69敗/2020年)
DeNA 10年(2006~15年)/最低勝率.336(48勝95敗│2010年)
ソフトバンク 9年(1989~97※) 最低勝率.325(41勝85敗│1990年)
※78年から20年連続負け越し
オリックス 8年(2000~07年)/最低勝率.353(48勝88敗│2003年)
ロッテ 9年(1996~2004年)/最低勝率.383(54勝87敗│2017年)
日本ハム 5年(2019~23年)/最低勝率.368(46勝79敗│1994年)
楽天 4年(2005~08年)/最低勝率.281(38勝97敗│2005年)
西武 3年(2014~16年)/最低勝率.450(63勝77敗│2014年)
こうして見ると、ほとんどの球団は平成に入ってから長期低迷、もしくは大きく負けが込んだシーズンを経験している。昨季日本一になった阪神は、90年代には「PL学園より弱い」と言われるほどの暗黒期を過ごした。同じくパ・リーグ3連覇中のオリックスも00年~20年までの21年間で実に19回もBクラス入り。20年途中に中嶋聡監督が就任するまでは目を覆わんばかりの惨状だったのを覚えているファンも多いだろう。近年は常勝軍団としてのイメージが定着したホークスも、南海時代の78年から20年連続Bクラスという暗黒時代があった。
平成以降、4年以上の連続Bクラスも勝率4割台未満のシーズンも経験していないのは巨人と西武だけ。1980年代~1990年代前半に広岡達朗、森祗晶監督時代に“球界の盟主”と呼ばれるほど圧倒的な強さを発揮したライオンズは2人の名将が退いた後も、長期低迷を巧みに回避してきた。最下位は21年の1度だけ。最も勝率が低い年でも.450で、低迷したという実感はあまりないはずだ。
そんな“優等生”だったからこそ、今季の低迷は余計に衝撃的だったのだろう。もちろん、ファンの大半もここまでの弱さは「未体験ゾーン」なのだ。
実際、ファンの間でもさまざまな意見がある。「今季の負けっぷりはさておき、長期低迷というわけではないからまだ暗黒期とは言えない」「かつてのオリックスに比べればまだマシ」との楽観的な(?)声もあれば、「横浜は親会社がDeNAになって建て直すことができたが、今の西武は身売りもせずにどうやって現状を改善するのか?」と危惧する人もいる。
ここからまた強い西武が帰ってくるのか、それとも球団初の暗黒期に突入するのか。本当の勝負は来季以降かもしれない。
構成●SLUGGER編集部
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