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「大谷翔平をめぐる“2023年の失策”が、エンジェルス終焉の鐘だった」エ軍メディアがオーナーのモレノを一刀両断「将来を破壊してしまった」

THE DIGEST編集部

2024.07.09

トレード期限の7月30日まで1か月を切ったタイミングで、専門メディアは1年前を回想。あらためてオーナーのモレノ(右)の判断を批判した。(C)Getty Images

トレード期限の7月30日まで1か月を切ったタイミングで、専門メディアは1年前を回想。あらためてオーナーのモレノ(右)の判断を批判した。(C)Getty Images

 現地7月7日時点で、ロサンゼルス・エンジェルスは37勝52敗。もはやプレーオフ進出の望みはほぼなくなった状況だ。そんななかエンジェルス専門メディア『Halo Hangout』は歯止めがかからないチームの低迷ぶりを記事にし、「大谷翔平をめぐる“2023年の失策”が、エンジェルス終焉の鐘だった」と伝えた。

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 1年前の7月。トレード期限を前に、シーズン終了後にFAとなる大谷を放出する論調がファンやメディアから叫ばれていた。しかしオーナーのアート・モレノはトレードで大谷を放出することはなく、結局、大谷はシーズン終了後にFAで退団した。

 23年7月、エンジェルスは一か八かのプレーオフ進出をねらって賭けに出た。若手有望株を放出して、シカゴ・ホワイトソックスからルーカス・ジオリトとレイナルド・ロペスを獲得。さらにコロラド・ロッキーズからランダル・グリチックとCJ・クロンを、ニューヨーク・メッツからドミニク・リオンも手に入れた。

 しかし賭けは大失敗に終わった。トレード期限が終わった8月に黒星を重ねてプレーオフ争いから完全に脱落した。同メディアが指摘したのは賭けに出たことではなく、シーズンオフの大谷に対する対応だった。

 FAとなった大谷は争奪戦に乗り出した各球団に対し、同様の条件を提示。もちろんエンジェルスにも声を掛けたわけだが、オーナーのモレノはこれを拒否。結局、大谷はドジャースに移籍した。
 
 同メディアは、「すべてを思い通りにできるチームはない」と断りながらも、「エンジェルスには一貫性がなかった。オオタニをトレードに出さずに残したのなら、なぜオフにオオタニから受けたオファーをモレノは断ったのか。“二刀流”のマーケティング効果がどれほどなのか分かっていながら、エンジェルスはオオタニを引き留めるために費やす労力と金銭に価値があるとは考えなかった」と、一刀両断した。

「今やエンジェルスは機能不全に陥っている。優勝争いへの道筋はまったく確立されていない。まったくひどい成績だ。今後もしばらくはこのような成績が続くだろう。エンジェルスの問題は以前からあったが、低迷の元凶は23年の動きにあると言っていい。モレノは球団の将来を破壊してしまった」

 もし大谷を23年のトレード期限までに手放していたら、複数の若手有望株を獲得できていただろう。また、シーズンオフに大谷側からの提案を受け入れていたら、大谷はエンジェルスに残っていたかもしれない。エンジェルスは、そのどちらでもない道を選択した。14年を最後に途絶えているプレーオフ進出は、はたしていつ実現するのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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