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大谷翔平とリンドーア、MVP選考の行方は“2人に無関係の要因”で決まる?元NFL選手が独自見解「NYとLA記者の戦いかもしれない」

THE DIGEST編集部

2024.09.06

ナ・リーグMVP候補に挙がる大谷(左)とリンドーア(右)。(C)Getty Images

 MLBレギュラーシーズンも佳境を迎えた現在、今季ナ・リーグMVP最右翼である大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)に新たなライバルとしてフランシスコ・リンドーア(ニューヨーク・メッツ)の名前が徐々に聞こえてくるようになった。この2人のどちらが選ばれるかについて、MVP受賞歴のある元NFL選手が独自の見解を述べた。

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 ドジャース移籍後、初のシーズンを迎えている大谷。投手のリハビリを続けながら、試合では指名打者(DH)として攻撃に専念する1年を送っている。現地9月5日時点で大谷は打率.290(リーグ8位)、本塁打44(同1位)、打点99(同2位)、盗塁46(同2位)、長打率.613(同1位)、OPS.988(同1位)を記録。特に「44本塁打-46盗塁」という史上初の快挙を達成するなど、歴史的なシーズンを送っているといっても過言ではない。

 一方で、リンドーアは同4日時点で33試合連続出塁中。打撃主要スタッツでは打率.274(同18位)、本塁打30(同5位)、打点84(同10位)と大谷ほどではないが、エリート級の数字を残している。そして、なにより大谷が攻撃専門のDHであるのに対して、遊撃手のリンドーアは「守備職人」として知られており、攻守にわたる活躍が大谷の成績との差を補うとの声も少なくない。実際MVP選考で重要視される、総合的な勝利貢献度を数値化した「WAR」も、『Fangraphs社』算出のもので「7.3」と2位大谷の「6.6」を大きく超えて1位だ(ただし、データ分析サイト『Baseball reference』算出のものでは大谷が「7.0」で1位、リンドーアは「6.3」で2位につける)。

 元NFL選手でMVPを獲得したブーマー・アサイアソンは自身のラジオ番組『Boomer and Gio』で、MLBのナ・リーグMVP争いについて「これはニューヨークの記者と、ロサンゼルスの記者の戦いになるかもしれない」と自論を展開。それぞれの都市を拠点にしている記者の多さが選考に影響を及ぼすとした。

 MVPレースは全米野球記者協会から選ばれた30人の投票によって選考が行なわれる。投票者は各都市から2人ずつ選ばれるため、アサイアソン氏の指摘が的を射てないことは明白。しかし、2022年のア・リーグMVPにアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)が28人から1位票を獲得して圧勝したものの、1位票を大谷(当時ロサンゼルス・エンジェルス)に投票した残りの2人が、いずれもロサンゼルスを拠点にする記者であったことから「地元びいきだ」と批判を受けたことがある。

 そして先日、ニューヨーク州の地元局『SNY』編集マネージャーのダニー・アブリアノ氏が公式Xで「MVPにリンドーアを推している」と発言。それに対して、ロサンゼルスが拠点のブレイク・ハリス記者が批判するという場面があった。このような"舌戦"が選考に与える影響は、決してゼロではないかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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