現地９月16日、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でアトランタ・ブレーブスと対戦し９対０で勝利した。ドジャースの先発・山本由伸は毎回のように走者を出しながらも、４回72球を投げて被安打４、３奪三振。右肩腱板損傷からの復帰２戦目を無失点で切り抜けた。

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　初回は２死一、三塁、２回にも三塁に走者を置きながら後続を打ち取った山本は、３回に最大のピンチを迎えた。左前打のマイケル・ハリス２世を一塁に置いて、続くホルヘ・ソレアにワンバウンドでフェンス上部に当たる大きな二塁打。一塁走者のハリス２世が一気に本塁を狙うも、しかし、ドジャース守備陣が好プレーを披露した。

　中堅手トミー・エドマンが素早く送球。中継に入った右投げの二塁手エンリケ・ヘルナンデスはエドマンの返球がわずか右に逸れたため、ジャンプしながらボールを捕球し、セオリーとは逆の右回りでバックホーム。それでも叩きつけるようなワンバウンド送球はウィル・スミス捕手がキャッチした勢いのままタッチできる“ストライク返球”となり、ギリギリのタイミングでタッチアウトを奪った。

　ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、「キケ（E・ヘルナンデスの愛称）は高い運動能力で身体の反対に来たボールにうまく対応した。素晴らしい送球だったね。あの瞬間に試合の流れが変わった」と、３回のビッグプレーを振り返った。

　山本も試合後に、「素晴らしい返球だった。完璧だったし、あれ以上のことはありえなかった」と語り、エドマン、E・ヘルナンデス、スミスの連携プレーに舌を巻いた。
  　１対１に追いつかれそうなシーンで、発動したドジャースの“神中継プレー”にMLB公式は「ベースボール、ビューティー！ ドジャースが完璧なリレーでホームアウトを奪った」と映像付きでポスト。ドジャース公式も「トミーからキケ、そしてウィルへ！」と一連のプレー動画をSNSにアップした。

　地元紙『Los Angeles Times』も「流れを変えた好守備だった」と称賛。ほかにも「完璧なリレーで失点を阻止」（カリフォルニア紙『Orange County Register』）、「最高のプレーでアウトを取った。これが野球だ」（ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』）などと、賛辞の声が続々と挙がった。

　同じように米ファンも大興奮。「なんて素晴らしいプレーだ」「人生で見た最高のカットプレーのひとつ」「とんでもないリレーだった」「これ以上、きれいなプレーはできない」「最高のタイミングで最高の返球だった」「キケの全身全霊の送球だ」などとSNSで歓声を上げていた。

構成●THE DIGEST編集部

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