歴史に残る一夜に称賛の声が止まない。

　現地９月19日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は敵地で行なわれたマイマミ・マーリンズ戦に「１番・指名打者」で先発出場し、自身初の３打席連続ホームランを含む６打数６安打10打点と大爆発した。さらに２盗塁を決めて「51本塁打-51盗塁」を達成し、チームは16安打20得点で完勝。ポストシーズン進出が確定した。

　初回の右二塁打を皮切りに大谷は２回に右適時打。４点リードの３回２死一、二塁では２点タイムリー二塁打を放つなど、早くも猛打賞。６回には右翼スタンド２階席中段にまで運ぶ特大の49号アーチを放ち、「50-50」に王手をかけた。

　そして７回には逆方向への２ラン本塁打で、ついに50号に到達。敵地ながらファンは総立ちで喝采を送り、ベンチに戻った大谷はヘルメットをとり、鳴り止まぬカーテンコールに一礼した。

　だが、大谷劇場はこれで終わらなかった。９回２死一、二塁で６度目の打席が巡ってくると、球場全体がMVPコールに包まれるなか、スーパースターは右翼席へ51号をぶち込んだ。これで３打席連続アーチ、６安打10打点を叩き出し、球場内は割れんばかりの歓声が巻き起こった。

　MLB公式サイト『MLB.com』のドジャース番記者であるファン・トリビオ氏は「将来の殿堂入り候補や、スポーツ界最高の選手たちが集うクラブハウスの中で、ショウヘイ・オオタニの偉大さはいまだに際立っている。何世紀も続いてきた野球の世界で、オオタニのような選手はいない」と絶賛の言葉を送っている。

　続けて、「オオタニは間違いなく、メジャーリーグ史上最高の打撃シーズンを送っているにもかかわらず、新たな章を書き出した。彼は間違いなく、このスポーツがこれまで見たことのないような史上最高の個人パフォーマンスを披露し、その伝説はさらに深まった。２つの盗塁を決め、６打数６安打。キャリア最多の３本塁打、10打点という驚異的な成績を残したこの試合で、オオタニは再び自分が別格であることを証明した」と称えている。
  　大谷が叩き出した１試合10打点は球団新記録。ドジャースの12年連続ポストシーズン進出に大きく貢献した偉才は、ロサンゼルス・エンジェルス時代には味わえなかったヒリヒリする勝負の10月を迎える。

構成●THE DIGEST編集部

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