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“不敗神話”継続で登板日は9勝無敗!菊池雄星の貢献度をMLB公式も絶賛「トレードは目的を果たし、それ以上の結果を残した」

THE DIGEST編集部

2024.09.21

アストロズに移籍後、いまだ無敗をキープする菊池。(C)Getty Images

 またもチームに勝利をもたらす好パフォーマンスを繰り広げた。

 ヒューストン・アストロズの菊池雄星が現地時9月19日(日本時間20日)のロサンゼルス・エンジェルス戦で先発し、6回を投げて被安打5、失点1という内容でチームの3対1での勝利に貢献した。自身に白星はつかなかったものの、クオリティスタート(QS)を達成。先発投手の役割を果たしている。
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 初回、先頭打者のテーラー・ウォードに本塁打を許し立ち上がりで1点を失うと、なおも四球、シングルヒット、さらにスチールにより2死二、三塁のピンチを招いた。しかし、6番エリック・ワゲイマンを変化球で空振り三振に斬って取り、最少失点でしのぐ。その後も安打での出塁を許しながら、要所でスライダーやストレートで三振を奪い、2回以降は三塁を踏ませぬ圧巻の投球で101球を投げ抜いた。

 1対1のスコアのまま、菊池は6回で降板。そのあと8回裏にアストロズが2点を勝ち越し、そのまま逃げ切った。二桁勝利は次回に持ち越されたが、菊池は9つの三振を奪う力投をみせ、同投手が先発登板した9試合すべてでチームは無敗。「不敗神話」を更新している。
 
 そんな33歳の日本人左腕に対する米国内の評価は高まる一方だ。メジャー公式サイト『MLB.com』はこの日の結果を受け、「ベテラン左腕であるユウセイ・キクチを獲得するために、アストロズがトレード・デッドライン前にトロントに移籍させた3人の若手選手がどういう結果であろうとしても、当初ファンやメディアから批判を浴びたこのトレードがその目的を果たし、またそれ以上の結果を残したと言えるだろう」と見解を示している。
 
 さらに同サイトは菊池の投球について、移籍前と移籍後を比較。「移籍前のキクチは、スライダーとカーブの両方を常用していた。しかしアストロズ移籍後は、スライダーの使用率を上げる一方で、2つの変化球のうち、効果の低いカーブはほとんど投げなくなった。トロント時代、キクチに対する右打者の打率は.280、長打率.441だった」と指摘する。

 続けて、「だがヒューストンでは、右打者を打率.173、長打率.315に抑えている。キクチはエンジェルス戦で33球のスライダーと、33球のフォーシームを投げた」と投球内容について伝え、改善が見られていると論じている。

 そのうえで、アストロズのジョー・エスパーダ監督のコメントを掲載。スライダーについて指揮官は「手から離れると速球みたいで、非常に難しい球種だ。96マイル(約154キロ)の速球を想像していたら、突然88、89マイル(141キロ~143キロ)のスライダーが出てくる。考える時間はあまりない。反応するだけ。そのスライダーをキクチは投げたいところにコントロールすることができる」と評した。

 なお、菊池は今季31試合に先発登板して9勝9敗、防御率は4.19。またQS率は35.5%、WHIPは1.21となっている。

構成●THE DIGEST編集部

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