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「50-50は前菜に過ぎない」大谷翔平の伝説的なシーズンは“壮大な物語の始まり”と米見解。ベーブ・ルースは記録更新で覚醒、二刀流で改善点の指摘も…

THE DIGEST編集部

2024.09.24

今季53号に到達した大谷。はたしてシーズン終了までに何本の本塁打を放つのか。(C) Getty Images

 ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が現地9月23日、今季3度目、通算10度目となるナ・リーグの週間MVPを受賞した。大谷は16日~22日の1週間で7試合に出場し、打率.500(32打数16安打)、6本塁打、17打点、7盗塁の大爆発。OPSは1.668という驚異的なスタッツを叩き出した。

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 まさに唯一無二の活躍をみせる大谷だが、米老舗スポーツ誌『Sports Illustrated』は、「50-50のシーズンは大谷翔平の壮大な物語の始まりに過ぎないかもしれない」と題した記事を掲載し、大谷の今後の活躍を展望している。

 記事を執筆したトム・ヴェルドッチ氏は、大谷がドジャースでのデビューシーズンを「まさに伝説的な年だった」としながらも、「しかし、彼に近しい人たちは、これはまだ始まりに過ぎないと考えている」と綴り、さらなる可能性について言及している。

 同氏は、ベーブ・ルースが1919年に29本のホームランを放ち、35年間も破られなかったネッド・ウィリアムソンの27本という記録を更新し、翌年には54本、さらに翌年に59本、その6年後に60本と打ち続け、「野球評論家の中には、(29本塁打が)それまでの野球の可能性の限界を押し広げたと主張する者もいた」という逸話を引き合いに出し、「ルースが60本塁打を放った時32歳。オオタニは今年30歳になった」として、大谷の「50-50」という記録がルースの29本塁打と同様に「前菜に過ぎない」かもしれないとしている。

 記事では、長年大谷の代理人を務めてきたネズ・バレロ氏の「オオタニは彼をサポートする優秀な選手たちとともに、ようやくプレーオフという大舞台に立つことができた。その結果、彼は歴史的な年を迎えている。だから、まだ始まったばかりと思わないのはなぜでしょうか」というコメントや、元侍ジャパン監督・栗山英樹氏の「彼は打席でよくミスをする。正直言って、彼には80本くらいホームランを打てる能力があると思う」といった言葉を紹介。周囲からもさらなる飛躍への期待があることを伝えている。

 一方でヴェルドッチ氏は、大谷がピッチャーとしても被打率の高いカッターを使い過ぎていることや、バッターとしてもボール球に手を出す傾向があることなど、いまだ改善すべき余地があるとし、二刀流戦士としてより高みを目指せることを指摘。そして、「壮大な物語は始まった。神よ、この多才な男についてもっと教えてください」と今後への活躍に期待を寄せて記事を締めている。

構成●THE DIGEST編集部

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