侍ジャパン

「失敗を恐れず思い切って」侍ジャパン井端監督が初選出10人に込めた意図。大会連覇に挙げたキーマンは?【プレミア12】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.10.09

プレミア12に臨む代表メンバー28人がモニターで発表され、初選出は10名だった。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 10月9日、野球の日本代表を率いる井端弘和監督が11月に開催される「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs チェコ」及び「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」の記者会見に出席し、代表メンバー28人を発表。将来の日本球界を背負って立つであろう若手を含め、初選出は10人となった。

 昨年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で14年ぶりの優勝を果たした侍ジャパン。会見に出席した井端監督は今大会のメンバー選出について、「(昨秋の)アジアチャンピオンシップから10名、初選出が10名、WBCやオリンピック等の経験者が8名と非常にバランス良くとれました」と満足顔で語る。

 続けて、「若い選手がどんどん出てきたっていうところでは長く日本の野球が強くあり続けるには必要なことだと思いますので、初選出を含めた若い選手に期待したいと思います」と説明。岡本和真(巨人)、源田壮亮(西武)、牧秀悟(DeNA)ら世界一経験者と今季レギュラーシーズンでの成績を鑑みて選んだ。

 初選出の投手を見ると、自己最多13勝を挙げた阪神の25歳・才木浩人、楽天のブルペンを支えた藤平尚真と鈴木翔天は、レギュラーシーズンで防御率1点台と抜群の安定感を誇った成長株だ。一方、打者でも今季116試合に出場し、リーグ4位の打率・278を記録して"打てる捕手"として急成長した佐藤都志(ロッテ)、3年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞し、8日の日本ハム戦で76年ぶりに1シーズンでの外野手「刺殺」記録を更新した辰己涼介(楽天)など、楽しみな選手が揃った。

 井端監督は、これまで侍ジャパンに選ばれていなかった選手たちについて、「国際舞台で自分がどのように変化するのか。大会を通じて良かったり、悪かったりあると思いますけど、(状態が)悪くてもどこかでやり返してやろうという気持ちで、いろいろ経験をしてほしい。次の舞台でさらに成長して、いいパフォーマンスを出してくれれば。選んだのはこちらなので、失敗を恐れず、思い切ってやってもらえればいい」と期待を寄せた。

 そして、今大会のキーマンにも初選出組の10人を挙げており、「レギュラーシーズン同様、やってくれるはず」とコメント。若手の躍動が大会連覇のカギを握ると見通す。「ひとりでも多く国際試合を経験して、次のWBC以降も何か活かしてもらえればいい。昨年(監督に)就任した時からスタンスは変わっていない」と語り、日本代表が国際舞台で強くあり続けるためには、若手の成長が必要不可欠だと言葉に力を込めた。
 
【侍ジャパン代表メンバー】※は初選出
<投手>
15 大勢(巨人)
16 隅田知一郎(西武)
17 伊藤大海(日本ハム)
19 高橋宏斗(中日)
20 戸郷翔征(巨人)
21 早川隆久(楽天)
35※才木浩人(阪神)
46※藤平尚真(楽天)
47※鈴木昭汰(ロッテ)
50 清水達也(中日)
56※鈴木翔天(楽天)
57※北山亘基(日本ハム)
60※横山陸人(ロッテ)

<捕手>
22 古賀悠斗(西武)
31 坂倉将吾(広島)
32※佐藤都志也(ロッテ)

<内野手>
2 牧秀悟(DeNA)
4 吉川尚輝(巨人)
6 源田壮亮(西武)
23 栗原陵矢(ソフトバンク)
24 紅林弘太郎(オリックス)
25 岡本和真(巨人)
51 小園海斗(広島)

<外野手>
1 森下翔太(阪神)
5※五十幡亮汰(日本ハム)
7※佐野恵太(DeNA)
8※辰己涼介(楽天)
66 万波中正(日本ハム)

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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