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MLB

「断じて容認しない!」ヤンキースがベッツへの暴挙に出た男性ファンたちに“出禁処分”を通告!「一線を越えてはならない」

THE DIGEST編集部

2024.10.31

ヤ軍ファンにグラブを掴まれるベッツ。悪ふざけでは済まされない蛮行だった。(C)Getty Images

ヤ軍ファンにグラブを掴まれるベッツ。悪ふざけでは済まされない蛮行だった。(C)Getty Images

 球団側がようやく正式な声明を発表した。

 現地10月29日、MLBワールドシリーズの第4戦が行なわれ、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でニューヨーク・ヤンキースと対戦し、4対11で敗北。通算成績は3勝1敗となり、第5戦での4年ぶり8度目のシリーズ制覇に臨む。
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 その一戦で前代未聞のハプニングが起き、世界規模で物議を醸した。

 1回の裏だ。ヤンキースの1番、グレイバー・トーレスの打球がファウルエリアに飛び、右翼のムーキー・ベッツが反応する。観客席のフェンス際で鮮やかなスーパーキャッチを披露したところ、なんとヤンキースの男性ファンふたりがベッツのグラブを掴み、ボールを奪い取ろうとする愚行に及ぶ。両腕をロックされ、ひねられるような格好になったベッツは怒りを露わに。それでも男性2名は笑みを浮かべながら挑発的な態度を取り、その後警備員によって強制退場を命じられる。ネット上には非難の嵐が吹き荒れた。

 米ネットワーク『ESPN』は退場となった両者を直撃し、実名とともに彼らの主張を伝えた。ベッツのグラブを掴んだオースティン・カポビアンコ氏はシーズンチケットホルダーで、トラブルになることは分かっていたが、あえてベッツのグラブからボールを奪う選択をしたという。

 一緒に退場となった友人で、ベッツの右腕を押さえたジョン・ピーター氏とは、「ファウルボールが来れば、チームを助けるためにできることをしようと冗談を言い合っていたんだ」と明かし、「わざわざ攻撃はしないよ。ただボールが自分たちのエリアにあれば、ディフェンスをするだけさ」と言い放った。

 さらに「自分が間違っていると思ったから、やってすぐに“ボーイズ、俺たちは出ていくよ”と言ったんだ」と振り返り、「私はいつもあの壁をパトロールしているんだ。そのことは周りのみんなも知っているよ」と悪びれる様子もなく、最後まで反省の弁は聞かれなかった。
 
『ESPN』は「彼ら2名は強制的に退去させられたが、第5戦には戻ってきてもいいと言われたと語っている。我々はヤンキースに本当かどうかの事実を確認したが、すぐに返答は得られなかった」と報道。しかし、ヤンキースは翌日になって以下の声明を発表した。

「昨夜、ヤンキースタジアムからふたりのファンが、ドジャースのムーキー・ベッツ外野手への酷く、容認できない身体的接触によって退場させられた。選手、ファン、スタジアムスタッフの安心と安全は、ヤンキースタジアムで開催されるすべてのイベントの基本要素であり、妥協は許されない。

 今夜は今年最後のホームゲーム。我々はファンの情熱を余すところなく見せたい。ヤンキースタジアムはその活力と激しさで知られている。だが、チームを応援する高揚感が、意図的に選手を身体的な危険に晒すという一線を越えてはならない。ヤンキースとメジャーリーグは昨夜のような行為を断じて容認しない方針を貫く。これらのファンはいかなる立場であっても、今夜の試合に参加することは許されない」

 つまりカポビアンコ氏とピーター氏はシーズンチケットを持っていたとしても、第5戦から締め出されると通告したのだ。ただ、来季のヤンキースタジアムへの入場の可否に関しては現時点で言及していない。

 トラブルに巻き込まれたベッツは試合後、報道陣からヤンキースファンの蛮行について問われ、クールに回答した。「勝敗とは関係ない。彼らが僕の手を掴んだことも知らなかった」とさらりと話し、「僕たちは負けたんだ。それは関係ない。僕は大丈夫だ。試合に負けたから、そのことに集中している。ページをめくって明日に備えるんだ」と気を引き締めた。

構成●THE DIGEST編集部

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